2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a Scholarly Paper Recommender System using Learning Logs
Project/Area Number |
18K13235
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西岡 千文 京都大学, 附属図書館, 助教 (20801187)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 推薦システム / 機関リポジトリ / 図書館 / ログ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、学生を対象として図書館資料推薦システムを開発する。デジタル教材配信システムBookRoll上で、表示中の講義資料に関連がある図書館資料(学術論文、図書)を自動的に推薦することで、学生が最先端の知見・事例に触れる機会を創出する。
(1) 教材のページや画像などのより詳細な閲覧ログを取得することを目的として、国際的な画像流通促進の枠組みであるIIIF(International Image Interoperability Framework)でのログの分析手法について、開発と検証を実施した。ページや画像のおおまかな部位については、IIIF Image APIのログを分析することで、把握することが可能であることを確認した。一方、アイトラッカーと比較すると、画像中の人物の顔など細かい部位への注視については、明らかにできない。しかし、アイトラッカーと比較すると、本手法は機器等が必要なく、簡単に導入できるという利点がある。以上より、IIIFによる教材の配信ならびにログの分析についての可能性を示すことができた。従来のデジタル教材配信システムのログでは、ページ単位でのみ閲覧状況を知ることができるが、本手法では、ページ内の領域の閲覧状況についても把握することが可能である。
(2) 図書館資料推薦システムでは、図書館資料として、機関の構成員の教育・研究成果が公開されている機関リポジトリのレコードの推薦を行う。機関リポジトリで実装されているOAI-PMHの枠組みを利用して、リポジトリにレコードが追加・削除・変更された際に、デジタル教材配信システムBookRoll上の推薦候補に反映させるようにシステム変更を実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際的に広く利用されているIIIFという枠組みを利用して、従来とは異なる教材の配信方法ならびに、それによるログの分析手法の利点について示すことができた。また、機関リポジトリの最新の状況が推薦システムに反映されるように改修を実施した。
|
Strategy for Future Research Activity |
デジタル教材配信システムBookRoll上で図書館資料推薦システムを稼働させることにより、ログの収集を行い、結果の取りまとめを行う。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、学会発表などが取りやめとなったため、残額が生じた。生じた残額については、COVID-19の状況がよくなれば、学会発表に、よくなる見通しがなければ、システム開発ならびに学術雑誌掲載費として使用する予定である。
|
Research Products
(1 results)