2018 Fiscal Year Research-status Report
地域文化の理解深化と発信を目的とした先端技術表現コンテンツ制作カリキュラムの構築
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18K13248
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Research Institution | Kanazawa Gakuin University |
Principal Investigator |
吉田 一誠 金沢学院大学, 芸術学部, 講師 (90585879)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 地域表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、石川県の山間部でこれまでに行ったコンテンツ制作について情報を分析した。また、新たに石川県の沿岸部での制作実験をスタートし、次年度へ向けた準備を行った。過去に石川県小松市で実施したプロジェクション・マッピングでは、その制作の初期段階から地域住民の協力のもとに現地取材がなされ、その中で学生達は地域側の現状の把握するだけではなく、取材対象の場・事象に対しての全く個人的な印象をベースとしてコンテンツにつながるビジョン形成を行っていることが確認できた。制作に際してのソフトウェア・スキルのレベルについては、実験開始時において既に学生間で個人差があるため、当該実験期間中の成長度合い及びその育成に有効であったと思われる要素については、さらなる実験と分析を重ねる必要があると思われる。2018年度、石川県内灘町においては同地域の歴史をテーマとし、VRを用いた体験型コンテンツ、3Dプリンターを用いた造形コンテンツ、平面グラフィックを用いたマンガコンテンツといった複数メディアによる制作実験を実施した。ここでは事前体験、取材といった段階を経て制作、コンテンツの公開発表の際には地域住民を対象としたアンケートを通してフィードバックを得ることも行った。ここで得られた情報を基にし、より効果的かつスムースな遂行に必要なコンテンツ制作手順の改善案を作成。それを協力地域の関係者と共有、協議しながら、次年度の同地域での制作実験の第2段階を進める準備とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
制作実験については当初の予定通り順調に進んでいる。しかしながら、先端技術表現の主にXR分野はその技術的過渡期であり、研究機関終了までの安定した制作環境を担保する観点から2018年度中のXR関連機材の導入は最小限に留めることとなり、コンテンツの規模もそれに伴い調整がなされた。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、前年度の成果に基づき、対象として新たな学生グループを加え、石川県内灘町での制作実験を進める。それと並行して現在実施内容について調整中である複数の自治体との連携体制を確かなものとし、今後の研究環境を整備する。
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Causes of Carryover |
XR技術関連機材については、その世代交代の過渡期にあたることから、本助成期間においてより安定した実験環境を得る観点から次年度を待って導入する計画とした。
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Research Products
(2 results)