2021 Fiscal Year Research-status Report
葛藤解決における寛容の研究:寛容動機と第三者の役割
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18K13273
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
山口 奈緒美 (高田奈緒美) 東北福祉大学, 教育学部, 講師 (90550179)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 寛容 / 葛藤解決 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、加害者に対する被害者の寛容をいかに高めるかについて検討を行った。その際、寛容が被害者にもたらすコストにもとづいて駆動される寛容を抑制する動機を明らかにし(2018年度)、それを緩和して寛容を高める第三者の機能について検討した(2019年度)。一連の研究によって、被害者には寛容を抑制する「加害者を赦すことによって自分にも非があったと周りの人に誤解されたくない」という無過失承認動機があり、これは第三者が被害者の無過失を承認することによって低減させることが可能で、結果として被害者の寛容を促進することが明らかとなった。また、こうした第三者の機能は、被害者とどのような関係の人物であったとしても被害者の寛容を高めるが、そのプロセスが異なることも明らかにした(2020年度)。こうした結果を受けて、2021年度は論文執筆を行っていて、現在投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
個人で行う研究計画は順調に完了した。しかし、発表が採択されていた国際学会が中止(延期)となり、有益なコメントが得られずにやや苦戦している。しかし、国内外の研究者とオンラインで個人的にコンタクトをとることができ、論文の執筆が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
実証的研究は完了しているので、それを2本に分けて論文化する。
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Causes of Carryover |
発表を希望していた国際学会が中止になり(新型コロナウイルスによる)、予定していた旅費が不使用となったため
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