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2020 Fiscal Year Research-status Report

幼児期の感情理解における「わからない」反応の発達:自己感情理解プロセスとの関連

Research Project

Project/Area Number 18K13292
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

近藤 龍彰  富山大学, 学術研究部教育学系, 講師 (50780970)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords幼児 / 感情理解 / 「わからない」反応 / 自己 / 他者
Outline of Annual Research Achievements

2020年度は大きく3つの研究を行った。
第一に、幼児期の「わからない」反応の発達的変化、特に「わからない」と言わない認知プロセスを検討した。3~6歳を対象に、答えられない質問に対して「わからない」と回答するかどうか、およびその要因を検討した。その結果、年齢が上がるにつれて「わからない」反応が低下する現象が見られること、その要因として「推測」するメカニズムが存在すること、が見出された。現在データ解析を完了し、論文を投稿中である。
第二に、成人期(20歳ごろ)を対象に、自己および他者の感情推測における「わからない」反応を実験法により検討した。高次な認知プロセスを働かせるがゆえに「わからない」反応が見られるという仮説を検証するため、自己の感情推測と他者の感情推測における反応時間や脳波を測定した。その結果、自己と他者を区別した「わからない」反応は成人期にある程度確立して見られること、「わからない」反応はその他の反応よりも反応時間が長いこと、などが示された。この成果は第32回日本発達心理学会で発表した。現在論文を執筆中である。
第三に、幼児期の質問行動の実態を検討した。3~6歳の子どもの保育園での日常場面を観察し、どのような質問が誰からどの程度なされるのかについてデータ収集および解析を行った。その結果、子ども同士の質問に加えて先生からの質問の一定程度の割合でみられること、子どもと先生の質問は活動内容によって変動すること、質問の機能としては「確認」が多いこと、質問の内容としては「他者の行為」や「状態/存在」に関するものが多いこと、などが示された。現在データ解析を完了し、論文を投稿中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

幼児期の認知発達に関する実験的・観察的データは集まっており、感情理解の発達に関しても成人期に拡張して知見を獲得しつつある。研究知見そのものは蓄積されているものの、2020年度は外出自粛などの要請もあり、データ収集や研究発表の場が制限されていた。以上のことから、進捗状況としてはやや遅れていると判断した。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は、(1)2020年度に行った研究の論文化、(2)2020年度に計画していた実験研究の実施、の2つを行っていく予定である。

Causes of Carryover

2020年度は、感染予防のため(1)対面を必要とする実験の実施の制限、(2)国内外の移動の制限、の2つの制限があった。そのため、予定していた実験の必要人数および学会発表が行えず、当初予算をすべて執行することができなかった。
2021年度は、この状況を踏まえた実験計画および学会発表を行い、繰り越した予算の執行を行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 他者感情理解における「わからない」反応の認知プロセス:反応潜時、脳波、理由付け2021

    • Author(s)
      近藤龍彰・白井真理子
    • Organizer
      日本発達心理学会第32回大会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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