2021 Fiscal Year Annual Research Report
Research on "acceptance of self-strengths" in psychoeducation programs
Project/Area Number |
18K13307
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
森本 哲介 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (90780966)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ポジティブ心理学 / 強み / 強み受容 / ウェルビーイング / 心理学的介入プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ポジティブ心理学の中でも中核的な研究の1つである「強み」について、強みを中心とした介入プログラム実施における「強みを受け入れる」過程に注目して、強みの受容概念の検証を行っている。本研究の目的は、①強みの受容を構成概念化し,②その発達的変化や、強みの受容の促進要因、強みの受容がウェルビーイングに与える影響を明らかにすることであった。 本年度に発表した成果として、自己の強みを受容しにくいものは、喜びなどのポジティブな感情を抑制しがちであり、他者から評価を受けること(ポジティブ・ネガティブいずれの場合も)を不安に感じる。また、様々なことに意識がそれやすく、かつ、ネガティブな体験をした際に、無意識的にその体験を回避しようとすることに注意が注がれるために、結果としてポジティブな感情の感じにくさが生じてしまうということである。さらに、自分の強みの認めにくさは、他者軽視と正の関連をしている。 さらに、本研究の副次的な成果として、教員が児童生徒の強みを見つける力と、学級風土や学習動機づけ、エンパワメントの関連についてをまとめ、発表した。 今年度は新たに、教員や中年期女性を対象として、自己の強みの受容を含めた強みに関連する指標、他者との関係性や、他者へのかかわり方、自分がサポートを得られる資源やコミュニティの有無といったものが、メンタルヘルスやウェルビーイングとどのように関連するかを、オンライン調査をした。さらに、強みの受容を促す工夫をした介入プログラムを、女性を対象とした講座の中で実施した。それらの成果については2022年度以降に発表する。
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