2018 Fiscal Year Research-status Report
児童を対象とした捜査面接においてクローズド質問を効果的に用いる方法の開発
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18K13312
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
久原 恵理子 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 主任研究官 (00462755)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | クローズド質問 / 選択式質問 / 誘導質問 / 分からない反応 / 捜査面接 |
Outline of Annual Research Achievements |
子どもを対象とした捜査面接(犯罪事実を確認する面接)では、誘導のリスクが高く、得られる情報が少ないクローズド質問を使わざるを得ない状況が生じるため、これらの問題を克服し、効果的にクローズド質問を用いる方法を開発する必要がある。これまで、誘導のリスクを低減することが重視されてきたため、クローズド質問に対して子どもが「分からない」と回答することで誘導されないよう促す方法に関する研究は蓄積されてきたものの、現状では、子どもが安易に「分からない」と回答することで、得られる情報が減少するという問題が残されている。そこで、クローズド質問に対して「分からない」と回答した場合、その理由を子どもが回答できるよう促す方法を検証することにより、クローズド質問による誘導のリスクを低減させつつ、得られる情報量の減少を防ぐことで、効果的なクローズド質問の用い方に資する知見を見出すことを本研究の目的とする。 研究初年度である今年度は、文献研究を行い、子どもを対象とした実験の手続きを確定させた。クローズド質問として選択式質問(Aですか?それともBですか?)を実験に用いることとし、「分からない」と回答すると正解となる誘導選択式質問の質問項目リストを作成した。また、誘導選択式質問に対して子どもが「分からない」と回答した場合、「分からない」と回答した理由を回答するよう促す方法を確定させた。さらに、実験に必要な物品を購入する等、実験の実施に向けた準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画通り実験の実施に向けた準備を行ったが、産休の取得により、今年度に実施を予定していた実験を次年度以降に実施することにしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
予備実験および本実験を実施し、実験のデータ化および分析作業を行う。
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Causes of Carryover |
今年度に実施を予定していた実験を次年度以降に実施することにしたため、次年度使用額が生じた。 次年度分として請求した助成金と合わせて、予備実験および本実験を実施するために使用する予定である。
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