2021 Fiscal Year Research-status Report
児童を対象とした捜査面接においてクローズド質問を効果的に用いる方法の開発
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18K13312
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
久原 恵理子 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 主任研究官 (00462755)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | クローズド質問 / 選択式質問 / 誘導質問 / 分からない反応 / 捜査面接 / 発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、クローズド質問に対して「分からない」と回答した時に、その理由を子どもが回答できるよう促す方法をオンライン実験によって検証した。昨年度に作成した実験計画に沿って、年長児と小学2年生の合わせて150人弱を対象としたオンライン実験を行った。 実験では、「分からない」と回答すると正答になる誘導選択式質問について、「分からない」と回答する理由が異なる誘導選択式質問を2種類用意した。そして、事前に教示を行った後で、質問に対して「分からない」と回答する理由を区別して答えることができるかを検証した。教示の条件として、分からない理由を区別して回答するよう言語で説明する条件、言語で説明した後で質疑応答を行って回答のしかたを練習する条件、理由ごとに異なる種類のカードを提示して回答する条件を用意した。 また、本実験に加えて、別の実験も行った。この実験では、「はい」か「いいえ」で回答する質問として、「Aですか?」と「Aですか?それとも、Aではないですか?(Aを否定する選択肢)」の2種類の質問を用意し、両者の回答内容を比較するものである。 実験をすべて完了させ、データ化作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オンライン実験は完了させたものの、データ化作業と分析作業が遅れているため。
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Strategy for Future Research Activity |
データ化作業と分析作業を完了させ、学術学会等で発表する予定である。
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Causes of Carryover |
オンライン実験に切り替えたため、実験に必要な物品の購入費用が予定よりも安くなった。また、オンラインへの切り替え等により、旅費も使わずに済んだ。そこで、物品費、旅費、人件費・謝金の残額を合わせた金額で実験委託を行ったところ、予定よりも安く済んだため、差額が生じた。 次年度使用額は、学術学会での発表等に使用する予定である。
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