2022 Fiscal Year Annual Research Report
Building a model of psychological support for families who experienced divorce.
Project/Area Number |
18K13322
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
曽山 いづみ 神戸女子大学, 心理学部, 助教 (20794316)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 離婚 / 子ども / 心理支援 / 家族 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、親の離婚を経験した子どもへのインタビュー調査、親への質問紙調査、親へのインタビュー調査を行い、離婚を経験した家族への心理支援のあり方について検討を行った。 今年度は、親の離婚を経験した子どもへのインタビュー調査をもとに、様々な状況における子どもの声を紹介した小冊子「親の離婚と子どもの気持ち」を作成した。イラストを多用し、子どものそのままの声(語り)をなるべくそのまま掲載するように心がけた。現在冊子版が完成し、関係各所に送付を行っているところである。また、pdf版をHPにて公開するべく、準備を進めている。 小冊子の作成を通して、親の離婚を経験した子のきょうだい関係への問題意識が芽生えた。離婚を経験した家族の中では、一般的にきょうだいで支えあうことが望まれるような風潮があるように思われる。しかし、本研究で得られたデータからは、きょうだい間で知っている内容に差がある、親との関係が異なるなどの理由により、きょうだい関係が複雑な様相を帯びる可能性があることが示唆された。この内容について、2022年に学会発表を行った。現在分析を精緻化し、論文投稿の準備を進めている。 また、離婚を経験した家族への支援について、実証的研究の結果をもとに検討するため、2023年3月に発達心理学会で自主シンポジウムを開催した。登壇者やフロアとのディスカッションを経て、各家族や子どもの個別具体的な状況に配慮することが必要であるが、親の離婚について子どもにきちんと説明すること、子どもの発達段階に応じたフォローが必要であること、それらを親に適切に伝えていくこと(心理教育等)の重要性を確認した。 さらに、本研究の成果をもとに、書籍(離婚を経験する親子を支える心理教育プログラムFAIT―ファイト―)を分担執筆した。
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Research Products
(4 results)