2021 Fiscal Year Research-status Report
医療領域における多職種協働に向けた心理職によるコンサルテーションに関する研究
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18K13331
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
安田 みどり 立教大学, 現代心理学部, 特定課題研究員 (30807623)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | コンサルテーション / 多職種協働 / 援助要請 / 予防的介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルスの感染拡大のため、予定していた医療機関での調査及び心理職への調査が延期となったため、調査計画および調査方法について再検討を行った。実施期間の関係上、心理職に対しても質問紙調査を行うこととし、看護師と心理職の比較ができるよう調査内容の修正を行った。 コンサルテーションのスキルのうち「コンサルテーションの有効性を高めるスキル」に関してはコンサルティのニーズや事例によって必要とされるスキルが異なることが推測された。そこで両者に対し、同様にニーズや事例によって比較できるような調査内容に変更することとした。コンサルティのニーズはCaplan(1970)やOrford(1992)により、①知識②技術③自信④客観性⑤役割の5つが挙げられている。また事例に関しては、さまざまな事例でのコンサルテーションニーズがあることが推測される。比較にあたり、項目数の問題を考え、コンサルティニーズや事例ニーズに関する項目を作成してスキルとの関連を検討することとした。 ニーズによる違いを検討するための項目を作成し、看護師においてはニーズの程度と必要なコンサルテーションスキルの関連を検討し、心理職に対しては、相談の程度と必要とされるコンサルテーションスキルの関連を検討することとし、その結果を比較することで、職種によって「コンサルテーションの有効性を高めるスキル」が異なるのかどうかを明らかにすることができると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初計画においては、看護師及び心理職への調査を行う予定であったが、新型コロナウィルスの感染拡大のため、調査協力機関である医療機関や看護師の負担の観点から、調査を延期することとしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、看護師および心理職への調査を実施する予定である。確実な調査の実施に向けて、現在の調査協力機関以外での調査協力者についても検討する必要があると考えている。調査においては、看護師および心理職に対して双方向の検討ができるよう修正した質問紙調査を行う予定である。 看護師においては、それぞれのニーズの程度がコンサルテーションスキルの必要性に与える影響を検討することにより、「コンサルテーションの有効性を高めるスキル」を明らかにできると考えられる。心理職においては、看護師からどの程度相談されるかによってニーズを測定し、それらのニーズがコンサルテーションスキルの必要性に与える影響を検討する。それによって、心理職が認識する「コンサルテーションの有効性を高めるスキル」を検討できると考えている。看護師側と心理職側のニーズとスキルの関連の違いについて分析を行うことで、双方向の視点を取り入れた検討が可能になると思われる。加えて心理職に対しては協働的支援態度尺度(坂本,2018)との関連および自由記述によるコンサルテーション活動の留意点についても検討を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染拡大により調査が実施できなかったため、調査費用および分析にかかる費用が繰り越しとなった。次年度の調査および分析に使用する予定である。
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