2020 Fiscal Year Research-status Report
Longitudinal effects of online social support on parents of children with autism spectrum disorders
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18K13347
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山根 隆宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (60644523)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | オンラインソーシャルサポート / 自閉症 / 精神的健康 / 養育者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の大きな目的としては,オンライン上のソーシャルサポートが自閉症スペクトラム障害(ASD)児の親にとって,効果的なソーシャルサポート源になりえるかについて縦断的に検証することであった。新型コロナウィルス流行によって,このようなサポートは益々需要や実際の利用が高まっていると考えられ,その効果や役割を検討していくことは重要であると考えられる。2020年度は自閉症関連ウェブサイトの情報の質と情報の経時的一貫性についてデータを収集し,また独立した評定者3名によって評定を行った。情報の質については国外と比較して,国内の主要なウェブサイトは情報の質が低いことや,時間的一貫性や検索エンジン間の一貫性が国外と同様の低い水準にあることが示された。これらの結果は国内では十分に検討されてこなかった新しい知見である。この結果を論文としてまとめ,国内の学会誌に投稿を行った。一方で,ASD児の親を対象とした縦断調査を企画していたものの,新型コロナウィルス流行による影響を受けて,調査協力者のリクルートが難航した。そのため新型コロナウィルス流行によるオンラインソーシャルサポート利用への影響について50名程度のASD児の親を対象とした予備調査を行うに留まった。現在はこのデータを基に新型コロナウィルス流行による影響を考慮し,調査計画を練り直した。これまでの研究成果についてはICP2020で発表予定であったが,2021年度に延期されたため,次年度に発表する予定である。その他にも前年度に再分析をしたデータを基にした論文が国際誌(Autism)に採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス流行の影響により,調査協力者のリクルート作業が上手く進まなかった。また,遠隔授業への対応など研究に避ける時間が著しく減ったこともあり,予定していた縦断研究を実施することができなかった。さらに新型コロナウィルス流行によりオンラインサポートの利用状況にも大きな変化が生じたと考えられ,調査計画の見直しを迫られた。以上の理由から2020年度は研究課題の進捗に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度中は他の研究課題でオンライン調査を試行錯誤する機会を得たため,そこで効率的なリクルート方法を理解し,多様なリクルート先を確保することができた。また,調査計画も見直すことができた。そのため,2021年度は比較的スムーズに調査を進めることが期待できると思われる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス流行の影響を受けて,研究の進展がうまく進まなかったため,補助期間を1年延長することにしたため。
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Research Products
(5 results)