• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2018 Fiscal Year Research-status Report

Zeros and discrete value distribution of the Riemann zeta function and its derivatives

Research Project

Project/Area Number 18K13400
Research InstitutionInstitute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

スリアジャヤ アデイルマ  国立研究開発法人理化学研究所, 数理創造プログラム, 基礎科学特別研究員 (50804241)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsリーマンゼータ関数 / 値分布 / 離散的半群 / フルヴィッツゼータ関数 / セルバーグクラス / スティルチェス定数 / Schemmel関数 / 平均値
Outline of Annual Research Achievements

私の主な課題の一つである、リーマン予想の下での、リーマンゼータ関数の高階導関数の零点の個数評価の改善は得られた。現在得られた改良により、導関数に対して長い間示せなかった評価であり、95年前にリーマンゼータ関数自身に対して得られて以来一度改善できていない評価である。
次に、Junghun Lee氏、Athanasios Sourmelidis氏とJoern Steuding教授と共に、リーマンゼータ関数の(重要な)非自明な零点の居場所である「臨界帯領域」内のリーマンゼータ関数の離散的な値分布を調べた。この研究において、我々は確率的な手法を用いたが、最も大事である、その領域の真ん中の線である「臨界線」上の情報が得られなかった。昨年までできた研究を一度まとめて投稿した。その論文は現在、出版準備中である。
今年度はリーマンゼータ関数自身ではなく、それに関わる拡張的な課題を中心に研究を行ってきた。一つ目は、「離散的な半群の値の差」からなる和を用いて、リーマンゼータ関数の一般化でもあるフルヴィッツゼータ関数と、リーマンゼータ関数自身の値を結ぶようなよく知られている公式に対して別証明を与えた。このような和は、加算的整数論に興味を持たれているものであり、加算的整数論専門家のLeonid G. Fel教授と小松尚夫教授と共同で研究を行った。この論文は1月に投稿済みである。
二つ目は、昨年度、Sumaia Saad Eddin氏との研究打ち合わせをきっかけに始まった研究であり、「リーマン予想が成り立つと予想されている最も大きなゼータ関数とL関数の関数族」のゼータ関数とL関数の 1 の周りにおけるローラン展開の係数の上限を示した。この論文は投稿準備中である。
最後に、私とSteuding先生は、オイラーファイ関数を一般化する Schemmelのファイ関数の平均値も調べた。この論文は4月に投稿した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

計画した通りに研究が進まなかったが、提案した4つの課題のうち、二つの課題に対して、一部の結果がまとまり、論文も投稿できた。残りの部分は、まだ研究実行中である。
一方、提案した課題に含まれていない新しい課題に取り組むことができ、分野が広がった。これらの研究は、ゼータ関数とL関数たちのセルバーグクラスのローラン展開における係数の評価というリーマンゼータ関数の値および零点の分布に近い話題から、ゼータ関数の値の分布に直接は関係しない、オイラーファイ関数の一般化された関数の平均値という数論的関数の平均値問題や、離散的半群という加算的整数論の問題まで取り組むことができた。
今後は、これらの新たな研究課題を生かし、リーマンゼータ関数とディリクレL関数の零点および値の分布をより広い視野で見ながら調べたい。また、これらの新しい結果は、ゼータ関数とL関数の値分布とより広い分野の枠組みにおける意味合いと応用を見つけ出す新しい手段となった。
これらの研究を行いながらも、3月末にゼータ関数の値分布に関する大きな研究集会を無事に開催できた。
以上のことにより、2018年度の研究が企画以上に進展したと考えている。
今年は研究打ち合わせも順調に行うことができたおかげで、複数の論文の完成に至ったと考える。また、今年は特に参加した勉強会(サマースクール)が多く、沢山の新しい知識を得られたため、これをこれからの研究にも活かしていきたい。

Strategy for Future Research Activity

まずは、現在まとめであるL関数のローラン展開の係数(スティルチェス定数)の振る舞いに関する論文を完成し、投稿する。
研究計画調書に書いたいくつかの課題に対して、一部は現在実行であり、一部完成し論文にまとめることを目指す。それらは、主にリーマンゼータ関数の導関数の零点分布に関する研究であり、それに限らず、同時にディリクレL関数の場合も考えている。
いくつかの新しい課題の打ち合わせも行い始めつつあり、また新たな課題の論文を書き上げられることを目指す。
研究集会、セミナーも今までのように積極的に参加し、研究成果報告と同時に、情報収集と交換を行い新たなアイデアをまた研究に活かして、課題性の高い論文を目指す。

Causes of Carryover

2018年度分の予算を使い切り予定だったが、千円も未満の金額が余ったため、当該年度に使用が困難だった。これを次年度の予算分と合わせて消耗品購入に使う予定。

  • Research Products

    (5 results)

All Other

All Int'l Joint Research (5 results)

  • [Int'l Joint Research] ヴュルツブルク大学(ドイツ)

    • Country Name
      GERMANY
    • Counterpart Institution
      ヴュルツブルク大学
  • [Int'l Joint Research] ウォータールー大学(カナダ)

    • Country Name
      CANADA
    • Counterpart Institution
      ウォータールー大学
  • [Int'l Joint Research] Technion(イスラエル)

    • Country Name
      ISRAEL
    • Counterpart Institution
      Technion
  • [Int'l Joint Research] 武漢大学(中国)

    • Country Name
      CHINA
    • Counterpart Institution
      武漢大学
  • [Int'l Joint Research] リンツ大学(オーストリア)

    • Country Name
      AUSTRIA
    • Counterpart Institution
      リンツ大学

URL: 

Published: 2019-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi