2023 Fiscal Year Research-status Report
高次元線形表現のモジュライ空間と3次元多様体の分解
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18K13404
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北山 貴裕 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (10700057)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 3次元多様体 / 位相不変量 / 表現 / 交叉形式 |
Outline of Annual Research Achievements |
高次元線形表現のモジュライ空間の幾何学の低次元トポロジーへの応用を基礎付け、当研究領域を育成することを目的として研究を行った。当該年度は、基本群の表現に付随する位相不変量の新しい応用として、特に、ねじれBlanchfield形式を用いてホモトピーリボンコンコーダンスと呼ばれる結び目の間の特別なコンコーダント関係を研究した。 Gilmerによって、結び目から結び目への滑らかなリボンコンコーダンスが存在するならば、最初の結び目のAlexander加群のある部分加群が存在して、その直交部分加群の当部分加群による商へのBlanchfield形式の制限が、もう一方の結び目のBlanchfield形式と等長になることが知られていた。Stefan Friedl氏、Lukas Lewark氏、Matthias Nagel氏、Mark Powell氏との共同研究において、この結果が滑らかなリボンコンコーダンスではなくホモトピーリボンコンコーダンスの存在へと仮定を弱めても成り立つことを示した。更に、これに基づいて、結び目に沿った二重分岐被覆空間のホモロジー群やLevine-Tristram符号関数に関する、ホモトピーリボンコンコーダンスが存在するための必要条件を与えた。 なお、2019年度から2022年度まで本研究課題を基課題とする研究課題「線形表現の高次元変形による本質的曲面の分布と複雑さの研究」(18KK0380)を実施した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、特に出張を伴う研究活動が大きく制限されたが、ドイツ・レーゲンスブルク大学のStefan Friedl氏を主な共同研究者として、国際共同研究を進展させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たな方向への研究の展開として、ねじれ交叉形式及びねじれBlanchfield形式に着目した、基本群の表現に付随する不変量の4次元トポロジーへの応用研究が着実に進展した。本研究課題を基課題とする研究課題「線形表現の高次元変形による本質的曲面の分布と複雑さの研究」(18KK0380)の完了を経て、当研究課題から本研究課題への大きな寄与があった。 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、出張を伴う研究活動が大きく制限されたため、補助事業期間の再延長を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
ドイツのレーゲンスブルク大学に研究滞在し、本研究課題を基課題とする研究課題「線形表現の高次元変形による本質的曲面の分布と複雑さの研究」(18KK0380)の共同研究者でもある、Stefan Friedl氏と密接な研究打ち合わせを行う予定である。当課題で得られた成果の本研究への更なる寄与についても模索する。また、本研究のテーマに基づいたセミナーを企画し、研究領域の育成・発展を図る。これまでに得られた成果を講演等により積極的に発信することを心掛け、研究を更に深める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当初予定していた研究打ち合わせ及び情報収集のための国内外の出張を行えなかったために、次年度使用額が生じた。 本研究の遂行上必要になる専門書籍、パソコン周辺機器、文具を購入するための費用として支出し、また、研究打ち合わせ及び情報収集のための旅費として支出する。
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Research Products
(6 results)