2018 Fiscal Year Research-status Report
Tensor categories and subfactors
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18K13424
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
荒野 悠輝 京都大学, 理学研究科, 助教 (40805222)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 量子群 / テンソル圏 / 部分因子環論 |
Outline of Annual Research Achievements |
量子群・テンソル圏の作用、およびK-理論的な性質について研究を行った. テンソル圏のC*-環,von Neumann環への作用は,部分因子環論において自然に現れるものである.私は,特に従順テンソル圏の従順II_1因子環への作用について考察し,そのような作用が常にRokhlin性と呼ばれる性質を持つことを示した.またそれを発展させ,フュージョン環のKirchberg環へのRokhlin作用について考察し,Kirchberg環の包含の分類に関する結果を得た. また,C*-環のUCTと呼ばれるK-理論的な性質はC*-環の分類において重要な性質である.私は量子群に付随するC*-環のUCTについて考察し,知られているほとんどの(群でない)量子群による接合積に対してUCTが遺伝することを示した.群による接合積がUCTを持つかは群にtorsionがあるかが重要であり,torsionがある場合,有限群による接合積であっても,UCTが保たれるかは知られていない.一方,上述の量子群ではtorsionがあったとしても,特殊な現れ方をするため,そのようなtorsionがあったとしても,UCTが遺伝するということがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
テンソル圏の作用について,Rokhlin性を定式化し,従順II_1-因子環の場合に実際証明できた.また,量子群のUCTに関しては,新しい方向性の研究である.
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Strategy for Future Research Activity |
テンソル圏の作用について従順II_1因子環を超えて,従順III型因子環に対しての作用の分類にとりくむ.これは,テンソルユニットが単純でないようなテンソル圏の従順II_1von Neumann環への作用の分類に対応した問題であり,前述の考察が役に立つはずである.
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