2022 Fiscal Year Annual Research Report
Tensor categories and subfactors
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18K13424
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
荒野 悠輝 京都大学, 理学研究科, 助教 (40805222)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | テンソル圏 / 量子群 / KK理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
テンソル圏のC*-環への作用のホモトピー論的な描像を調べるために、テンソル圏同変KKの研究を行った。 作用素環におけるGalois理論の類似と呼ぶべき部分因子環論は、古くは結び目理論との関連に始まり、テンソル圏や場の理論などとの関係で非常に重要な分野である。このような部分因子環論は、現代的な解釈ではテンソル圏の作用素環への作用の分類と思うべきものである。私はこの視点をC*-環という別のタイプの作用素環に援用し、テンソル圏のC*-環への作用を分類した。 先年度に引き続いて、信州大学講師の窪田陽介氏(現・京大准教授)や東京大学の博士学生の北村侃氏らとの共同研究により、テンソル圏同変KK理論、とくに我々が定式化したBaum--Connes予想についての考察を深めた。特に私とKU Leuven大学教授のStefaan Vaes氏との共同研究で導入した、完全不連結な群とそのコンパクト部分群から作られるテンソル圏の同変KK理論について考察を深めた。 また、それらの結果をイギリスのGregynogで行われた研究集会"Operator Algebras: Subfactors, K-theory, Conformal Field Theory"で発表を行った。また、東京大学の修士学生の星野真央氏(現・東大博士)と研究打ち合わせを行うことによって、量子等質空間についての知見を深めた。 研究期間全体を通して、C*-環へのテンソル圏作用の分類について、ホモトピー論的な不変量そのものの研究および、不変量から作用を復元することについて双方から研究を行った。とくに、Rokhlin性を持つような作用の分類や、同変KK理論やBaum--Connesの導入とある種のテンソル圏に対するBaum--Connesの証明などを行った。
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Research Products
(2 results)