2020 Fiscal Year Annual Research Report
Developing statistical models representing diversity
Project/Area Number |
18K13454
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佃 康司 九州大学, 数理学研究院, 准教授 (30764972)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 統計モデル / 確率分割 / 確率過程 / 共分散行列 / 適合度検定 / 統計的漸近理論 / 無限次元空間における弱収束 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,多様性を表現するモデルとして用いられる確率分割を主な対象として,既存のモデルに対する数学的な検討を行うこと,新しいモデルの開発を行うことを主な目的として研究した.また,研究課題に関連するような確率過程や多変量統計モデルの推測法に関する研究も行った. 既存の確率分割モデルに対する検討について,2020年度は主に基本モデルの一つであるピットマン抽出公式について研究を進めた.具体的にはピットマン抽出公式に従う確率分割の長さの積率に対する近似を精密化する研究を行い,成果を学会・研究集会で発表し論文を投稿した.新しいモデルの開発については,2019年度までに検討していたモデルについて研究を進めたもののよい成果を得ることができなかった.研究期間を通して,確率分割の基本モデルであるユーエンス抽出公式・ピットマン抽出公式に関する性質を詳しく調べることができたほか,ディリクレ多項モデルを用いた判別分析の提案ができた.これらの成果について,論文誌に2編・書籍(国際ワークショップの会議録)の一部として1編の計3編の査読付き論文論文が出版されており,まだ出版されていない内容のプレプリント1編も公開している. 確率過程の推測の研究として,2020年度はこれまで進めていた確率過程モデルに対する適合度検定法についての論文を改訂し,出版された.多変量統計モデルの推測の研究として,2020年度は観測に対応する高次元確率ベクトルの背後にある母集団の共分散行列が共通の主成分をもっているかを検定する方法を研究し,成果を学会で発表し論文を投稿した.研究期間を通して,確率過程モデルの適合度検定・変化点検定や高次元確率ベクトルの母共分散行列を比較するための検定について,検討・提案できた.これらの成果について,論文誌に2編の査読付き論文が出版されており,まだ出版されていない内容のプレプリント1編も公開している.
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