2018 Fiscal Year Research-status Report
有限体積法によって生成される楕円型作用素の解析半群理論と非線形問題への応用
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18K13460
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
周 冠宇 東京理科大学, 理学部第一部応用数学科, 助教 (70772705)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 有限体積法 / 有限要素法 / Stokes方程式 / 処罰法 / Keller-Segel方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)デュアルメッシュが存在する Voronoi メッシュに対して,有限体積法 (FVM) によって生成する離散楕円型作用素 $A_h$ の解析を行った.有限要素法 (FEM) との同値性という条件が必要ない場合について,さらに,Keller-Segel 方程式に対して,非線形なスキームを提案し,離散解の存在性を証明した.離散解の質量と正値性保存も示した.証明された $A_h$ の解析結果($L^p$ ノルム評価と離散半群理論)を用いて,離散解のノルム評価を行い,最適な誤差評価が得られた. 意義と重要性:$A_h$ の半群理論は Keller-Segel 方程式だけではなく,様々な問題に適用できる.本研究では,FVM の基盤理論を発展し,応用の面にも大きな影響を与える. (2)Non-conforming 要素・DG 要素は離散 Sobolev 空間であり,研究課題に関連する.Stokes 方程式の滑り境界条件に対して,Crouzeix-Raviart 要素 (Non-conforming) を適用し,処罰法有り・無しの場合について,FEMの安定性と誤差評価を行なった.さらに,DG 要素を Stokes-Darcy のインターフェース境界条件に適用し,処罰法と Nitsche 法の解析を行なった. 意義と重要性:Non-conforming 要素・DG 要素は FVM と同じ,離散解は不連続な関数である.本研究では,FVM のスキームの理論解析と数値実験を行う.同じ応用問題に対して,FVM と似ている数値解法(例えば,Crouzeix-Raviart 要素を利用する FEM とDG 法) と比較することは大事だと思う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画で一年目の仕事は「FVMによって生成する離散楕円型作用素 $A_h$ の解析」であり,現在まで,$A_h$ の解析は順調に進んでおり,一部の結果は Keller-Segel 方程式の FVM の理論解析に適用し,離散解のノルム評価と誤差評価が得られた.さらに,FVM を Stokes 方程式の滑り境界問題と Stokes-Darcy 方程式に適用すると考える.それに対して,まず Non-comforming 要素と DG 要素をこの二つの問題に適用し,安定性と収束性の解析を行なった.
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗によって,研究計画通りに研究を推進する.さらに,Stokes の滑り境界問題と Stokes-Darcy のインターフェース境界問題に FVM を適用し,構造を保存するスキームを提案する.安定性・誤差評価などの理論解析と数値実験を行う.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由:設備(数値計算用のパソコン)購入を次年度にするため,次年度使用額が生じた. 使用計画:次年度の研究費と合わせて設備を購入する.
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Research Products
(11 results)