2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the weak decay process of neutron-rich Lambda hypernuclei with the photon beams
Project/Area Number |
18K13554
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永尾 翔 東北大学, 理学研究科, 助教 (30781710)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ストレンジネス核物理 / ハイパー核 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ハイパー核弱崩壊過程の測定を目指した研究である。 近年、重陽子にラムダ粒子が束縛したハイパー三重水素核の寿命が極めて短いことが重イオンビームを利用した実験により示唆され、ハイパー三重水素核の基底状態質量と寿命を統一的に理解できない問題(ハイパートライトンパズル)に関する議論が盛んに行われたり、精密エネルギー分光実験によって4体系のラムダハイパー核の荷電対称性の破れが明らかになりつつなど、ストレンジネス多体系の基礎データとなるような実験データが重要となっている。一方で、これまで行ってきたようなメソンビームを用いたハイパー核実験では、生成できるハイパー核の種類がA=Z付近に限られており、様々なハイパー核測定を通したアイソスピン依存性の測定や、上述のハイパー三重水素核の測定は極めて困難であった。 上記のような状況のもと、ガンマ線を用いたハイパー核生成することで、メソンビームを用いたハイパー核実験ではアプローチが困難であった種類のハイパー核について、その寿命、崩壊過程を測定できると考えた。しかし、ガンマ線を用いたハイパー核生成、分光は世界で初の試みであるのに加え、その崩壊測定のためには大量の高時間分解能の検出器が必要であった。 本研究を通して、ハイパー核同定に必要なK+中間子識別用TOF検出器および崩壊測定に必要な高時間分解能検出器の製作を行い、ガンマ線を用いたハイパー核生成、崩壊寿命測定実験の土台を構築することができた。また、ハイパー核の寿命測定を同じく進めるALICEコラボレーションが主催するワークショップにInvited Speakerとして本研究で想定される物理成果や検出器技術を紹介することで、本研究の位置づけを世界的に認知することに成功した。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Decay pion spectroscopy: A new approach2019
Author(s)
Margaryan A.、Ajvazyan R.、Grigoryan N.、Kakoyan V.、Khachatryan V.、Vardanyan H.、Zhamkochyan S.、Achenbach P.、Pochodzalla J.、Nakamura S.N.、Nagao S.、Toyama Y.、Annand J.R.M.、Livingston K.、Montgomery R.
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Journal Title
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A: Accelerators, Spectrometers, Detectors and Associated Equipment
Volume: 935
Pages: 40~50
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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