2021 Fiscal Year Annual Research Report
High pressure xenon gas detector development for direction-sensitive dark matter search with large mass
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18K13567
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 輝石 東北大学, 理学研究科, 助教 (80750463)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | キセノン / 放射線検出器 / 飛跡 / 中性子 |
Outline of Annual Research Achievements |
低エネルギーの原子核が放射線検出器内でどのようなふるまいをするのか、放射線物性の専門の方と議論を進めて理解を深めた。その一環として、エマルジョン中での原子核反跳の方向決定についての論文を出版した。放射線物性の研究者とは連絡を取り合っており、キセノン中での原子核反跳の挙動についても議論を進めている。 中性子標準場を提供する産総研においてビームテストを実施すべく、可搬な高圧キセノンガス検出器を開発した。昨年度から順次購入及び組立を進めていたMPPC、PMT、専用回路、FPCケーブル、その他必要な全てのパーツを揃え、組み上げた。ガスシステムのある京都大学にてキセノンガスを導入し、検出器として動作することを確認した。当該年度中にビーム試験会場への搬入と中性子の照射にこぎつけた。しかしながら、コロナの影響でキセノンガスを封入してのビーム試験は2022年度の4月初旬にずれ込んだが、こちらも無事に実施することができ、原子核反跳のデータを取得で来た。今後は解析を進め、まずはガスキセノンにおけるクエンチングを実験的に求める。検出器本体もいくつかの改良が必要なことが分かったため、今後はそれらの点について改善を施し、電場依存性や検出器を90度回転させるビームテストを実施したい。
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