2022 Fiscal Year Annual Research Report
Multiplexing readout using direct RF towards mega-pixel operation of superconducting detectors
Project/Area Number |
18K13568
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 惇也 京都大学, 理学研究科, 助教 (90795014)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超伝導検出器 / リードアウト / FPGA / RFSoC |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙マイクロ波背景放射(CMB)観測実験のためのリードアウトシステムの開発を行なった。近年の CMB 実験では感度を上げるために検出器数が増大しており、次世代計画では合計 50 万ピクセルにまで到達する。熱流入の関係上、一対の線で多数の検出器を同時に読み出す必要がある。 本研究では数 GHz のマイクロ波を用いた読み出し装置に着目し、開発を行なった。この方式では、従来に比べて 10 倍以上の素子を同時に読み出すことができる。一方で装置自体が複雑になってしまうが、この問題を高速 ADC や DAC を用いることでダイレクト RF 処理を行い、解決することを目標とした。 高速データコンバータからのデータ量は膨大であり、通常のコンピュータでは取り扱えない。そこで FPGA を用いて膨大な並列処理を実行し、データレートの削減を行う。そこでまず本研究では帯域幅 1 GHz のシステムでの FPGA のプログラムを構築した。 FPGA の動作周波数は 1 GHz よりも大幅に低いため、ベクター処理で実効的な周波数を落とすアルゴリズムを作成し、実際に動作することが確認できた。この方式はより広い帯域幅に拡張した際にも共通して用いることができる。 また、研究期間中に発表された RFSoC を用いたリードアウトシステムの開発にも成功した。従来高速 ADC/DAC と FPGA は別々のチップになっておりその間の通信が高速になってしまうなど難しい点が多かったが、 RFSoC ではそれが1つのチップにまとまり、容易く開発を開始できる。実際に RFSoC を用いてリードアウトシステムを開発し、帯域幅 2 GHz を達成することができた。
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