2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of scalable micro-stereolithography using spatial light moduration
Project/Area Number |
18K13667
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
古川 太一 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 助教 (70749043)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光造形法 / 3Dプリンティング / 空間光変調 / 光硬化性樹脂 / マルチスケール / スケーラブル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、空間的に光の位相を変調することで光硬化性樹脂の硬化点の大きさを制御し、ナノからセンチメートルスケールの造形をシームレスに行うスケーラブル光造形法を実現することを目的としている。最終年度は、以下の成果を得た。 1.初年度において、有機色素(マラカイトグリーン)を含む光硬化性樹脂に硬化ビームと硬化阻害ビームを照射することで、樹脂の硬化を阻害可能なことを確認した。最終年度では、硬化阻害ビームに空間光変調を与えることで、面内方向にドーナツ状の光強度分布を持つ焦点を形成し、その内径・外径を変更可能な事を確認した。 2.ナノ造形に実現に向けて、硬化ビームにドーナツ状の硬化阻害ビームを重ね合わせ、造形分解能の向上を試みた。結果、硬化阻害ビームの光強度を大きくするほど、硬化阻害が起こり、加工線幅が細くなることを確認した。 3.様々な焦点サイズでスケーラブル造形を行うため、初年度に開発したオートフォーカス機能を造形装置に実装し、250 nm程度の高精度なオートフォーカスが可能であること、オートフォーカスから造形まで自動で行えることを実証した。さらに、この機能を利用することで、同一基板上への造形物の大面積量産も可能なことを示した。 4.異なるNAの対物レンズを用いてサブミリ~センチメートルスケールのマルチスケール造形を実証した。サンプルには硝酸銀を含むゼラチンマトリクスを用い、青色レーザーを照射することで光還元し、銀を析出させることでマルチスケールの金属構造の造形を試みた。結果、異なるスケールで複雑な導電性の金属構造が造形可能であることを実証した。
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