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2018 Fiscal Year Research-status Report

3-DOF Meal Support Robot using Passive Elements for safety

Research Project

Project/Area Number 18K13726
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

小塚 裕明  金沢大学, フロンティア工学系, 助教 (80707589)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
Keywords軌跡補助 / 受動関節 / 位置制御
Outline of Annual Research Achievements

本研究の元となる,従来より開発してきた受動関節を有した5自由度を有する動作補助装置について改良を行った.同装置は,人の前腕の動きを1つの受動関節で検知しながら,2つの駆動関節で位置を補正することで,空間上の軌跡に沿う動作を可能にしている.同時に,軌跡と装置の姿勢に応じて,同装置は各関節の受動と駆動状態を電気的に切り替え,常に軌跡補助が可能なように最適な受動および駆動関節を選択する.
同装置の駆動関節のために用いていたステッピングモータは,励磁を入り切ることにより駆動と受動状態の切り替えを実現していたが,このときに遅延が生じ,動作精度と安定性の低下を引き起こしていた.2018年度では,これを解決するためアクチュエータとして新たにサーボモータを用い,動作中のトルクを制限することで,受動と駆動状態の切り替えを滑らかに行われるようにした.
これと並行して,申請者は前述の装置を応用し,本研究課題である食事支援装置の基礎装置として,前腕の軌跡補助を行う装着形パラレルワイヤ式動作補助装置を開発した.パラレルワイヤ機構では,その動作のために目標点へ出力点を引き寄せるためワイヤを牽引しつつ,同時に,別のワイヤは動作に合わせてワイヤを繰り出す必要がある.従来のパラレルワイヤでは,この繰り出す撓み易いワイヤのための張力調整を,力制御により行っていたが,本研究では,ばねを用いることで受動的に張力の調整を可能にした.同装置を用いて,様々な目標軌跡に対し,動作補助を行ってその高精度な動作を確認した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実績の概要で述べたように,2018年度においては,当初の計画においては,基礎的な位置づけであった,従来より開発してきた受動関節を有した5自由度を有する動作補助装置についてまず改良を行い,ステッピングモータに替わってサーボモータによって軌跡補助を行うこととした.改良した装置では,受動と駆動状態の切り替えをトルクを制限することで行っており,これによって滑らかな切り替えを実現した.積極的な力制御を行わずトルクの制限値のみを調整することで,切り替えにおける遅延を最小限に抑えることができた.
本研究の計画では,受動関節周りの剛性をばねなどを用いて変化させ,軌跡補助を行うことを検討している.そこで,並行して行った前腕の軌跡補助を行う装着形パラレルワイヤ式動作補助装置では,ばねを用いてワイヤ張力を受動的に調整し保持することを特徴とするパラレルワイヤ装置を提案した.同装置では,駆動と受動状態を切り替える牽引装置にばねを用いつつ,5自由度を有する動作補助装置で行ったようにアクチュエータのトルク制限により受動と駆動状態の切り替えを行うことで,様々な軌跡の補助を実現した.よって,同基礎装置においてその基本的動作を確認しており,ほぼ計画通り進んでいると考えている.

Strategy for Future Research Activity

2019年度―1:具体的に多自由度の食事支援装置を設計および製作する.また,申請者がこれまでに開発した受動関節を用いた制御手法をもとに,ワイヤ張力を測定し,剛性を設定しながら受動関節の変位に基づいた軌跡補助のための制御手法を構築する.
2019年度―2:開発した同装置および制御手法を用いて,基礎的な動作実験を行い,アクチュエータの励磁を切り替えずトルクを制限することで動作補助が行えるか,設定した剛性を出力点で再現できるか,出力点で生じる力を推定し,動作方向へ力の補助が可能か,以上3つを確認する.次に,食事支援として実践的な動作が可能かスプーンなどを先端に取り付けて確認する.特に,口元の位置で出力点剛性を低剛性に設定しながら,高精度な軌跡補助が可能か確認する.これら実験における誤差の評価には,カメラ2台で評価することとする.最後に以上の内容から,剛性制御と位置制御を融合する機構および制御法として構築手法をまとめる.

Causes of Carryover

基礎的装置の開発において,当初のより簡易なものになったため,次年度使用とした.
次年度において,より高精度な軌跡の位置を計測する装置の購入に同費用を充てることとする.

URL: 

Published: 2019-12-27  

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