2018 Fiscal Year Research-status Report
複雑立体造形における技能解明と次世代鋳造システムの構築
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18K13729
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
田崎 良佑 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70644467)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | プロセス制御 / ロボティクス / 鋳造 / 積層造形 / 自動制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
機械制御・情報工学的に導出可能な鋳型設計と充填制御動作の 2 つの最適化を目標とした.具体的には鋳型形状特徴と乱流要因の関係解析から導出される乱流要因評価式による自動鋳型設計と,プレス荷重フィードバックによる流動挙動推定・数理モデルベース予測器を備える充填制御システムの確立を目指している.アーバンプレスキャスティング法において,鋳型造形プロセスにおけるキャビティを内包する上鋳型は最適化された設計情報をもとに高速積層造形技術によって造形される.つぎに上鋳型の下降動作で金属を層流充填して目標形状を成形する.複雑なキャビティ内を充填するときに,上鋳型の下降速度を調整することで乱流および過剰/過小圧力を抑制し鋳物品質を動的に補償しながら高速成形される.乱流に起因する巻込み気泡の低減を考慮した鋳型設計の最適化法を検証された.乱流現象が招く巻込み気泡発生箇所を特定し,流路特徴と乱れの相関を解析している.形状特徴量から成る乱流要因評価式を導出される.鋳型設計フローにより,流脈線の情報をもとに乱流要因評価式を最小化する姿勢を探索するとともに,乱流の防ぐ鋳型姿勢の自動設計を可能にする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
乱流を起こさない層流充填を高速に実現し,同時に金属に付加する充填圧力を制御することで安定した品質を得るプレス制御システムフローを設計している.鋳型の三次元形状データと金属体積情報から充填圧力を推定する数理モデルの逆システムに加えて,溶湯反力情報に準ずる金属流動のオンライン状態推定法が導出されている.また,実観測圧力の情報フィードバックによる層流充填挙動推定とオンライン予測制御システムを構成することで,相変態温度付近の半溶融金属に対しても圧力制御と流動制御が機能する方法について実験的に検証を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度には,高速塗布制御システムによる積層造形の研究装置を新規に開発する.単一ノズルから積層平面にバインダ溶剤を塗布する際に、x-yテーブルの送り速度を動的に制御する.ノズルからの吐出量は常に最大(最短時間造形)とし,テーブル送り速度制御によって吐出幅の大小を可変に調整できる.塗布中液体に作用する圧縮・引張・放射流れ・凝固のダイナミクスを数理モデル化し,逆問題を解く手法により実時間フィードバック制御系を構築する.多様化する塗布用溶剤の適用可能性を検証する.その次に,APC法を鉄・非鉄・アルミ合金の多種材料に対する造形実験を行い,各技能・解決理論の妥当性を検証する.事前に特性がわからない異種材料に対して僅かな回数の充填実験データから適切に制御動作するため,学習アルゴリズムの一つである繰返し制御系を導入することになる.高度技能を要する鋳造のロボット化は可能かという問題を解決する.
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Research Products
(7 results)