2020 Fiscal Year Research-status Report
Basic study of a both-side retrodirective system for self-convergent microwave beam
Project/Area Number |
18K13759
|
Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
松室 尭之 龍谷大学, 先端理工学部, 助教 (60802923)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | マイクロ波送電 / レトロディレクティブシステム / 自己収束ビーム / 誘電体共振器アンテナ / 平行平板導波路 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの中心的課題は、両側レトロディレクティブシステムによって実現される自己収束ビームの特徴を明らかにすることであり、昨年度までの検討によっておおむね達成された。そこで本年度では、両側レトロディレクティブシステムの実現に向けた具体的なハードウェアとして、誘電体共振器アンテナを用いた平面レトロディレクティブアレーと平行平板導波路における二次元ビーム伝搬特性について検討を進めた。 従来のレトロディレクティブアレーはひとつの方向にしかビームを振ることができないものが多かった。それに対し本研究では、周期的境界条件を用いて点対称な場所にある誘電体共振器アンテナ同士を接続することによって平面レトロディレクティブアレーを構成した。シミュレーションの結果、若干の角度誤差があるものの仰角および方位角を変化に追従できることを明らかにした。 さらに、将来的に両側レトロディレクティブシステムによる自己収束ビーム形成の原理実証試験を効果的に行うために、平行平板導波路を用いる手法を考案した。しかし、平行平板導波路における二次元ビームの伝搬特性はあまり知られていない。そこで、フリスの伝搬公式を手掛かりに理論式を構築し、電磁界シミュレーションの結果と一致することを示した。 一方で、本年度に実施したこれらの検討は当初の研究計画には挙がっていなかったため、位相共役回路モジュールおよび起動プロセスに関する検討が後ろにずれた。来年度まで研究を延長し、これらの検討を実施することによって両側レトロディレクティブシステムの基礎検討を完結する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平面レトロディレクティブアレーおよび平行平板導波路を用いた二次元ビーム伝搬特性の検討は、当初の研究計画には挙がっていなかったが、両側レトロディレクティブの基礎検討として重要性が高いと判断して実施したため、位相共役回路モジュールおよびシステムの起動プロセスに関する検討が遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
位相共役回路モジュールおよびシステムの起動プロセスに関する検討を進める。
|
Causes of Carryover |
本年度に実施した平面レトロディレクティブアレーおよび平行平板導波路を用いた二次元ビーム伝搬特性の検討は、当初の研究計画には挙がっていなかったため研究期間を1年間延長した。残りの助成金を用いて位相共役回路モジュールおよびシステムの起動プロセスに関する検討を実施する予定である。
|