2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the orientation control technique of the ZnTe epilayer on the sapphire substrate with facetted structure
Project/Area Number |
18K13792
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中須 大蔵 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (40801254)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | II-VI族化合物半導体 / テルル化亜鉛 / 分子線エピタキシー / サファイア / 極点図法 |
Outline of Annual Research Achievements |
電気光学効果を利用したテラヘルツ波の高感度検出応用に向け、結晶面方位を制御した高品質サファイア基板上テルル化亜鉛(ZnTe)薄膜の作製を目指す。本研究課題では、サファイア基板表面に形成可能なファセット構造に注目し、分子線エピタキシー法によるファセット構造を有するサファイア基板を用いたZnTe結晶の面方位制御の実現を目的とした。サファイア基板とZnTe薄膜の配向関係を利用し、サファイア基板上ZnTe薄膜の配向性が制御できないか検討した。 昨年度、(1-100)面や(11-20)面のオフ基板において周期的なnmオーダーの構造が形成されるという結果が得られている。配向性制御に利用可能な方位関係、ZnTe(111)//サファイア(10-11)に注目し、(10-11)面が表面に形成される(1-100)面を傾けたファセット基板上のZnTe薄膜成長を目指す。 (1-100)面基板の[1-102]方向へのオフ角の大きさに従い、表面上の(1-102)ファセット面の表面積に占める割合が増加するため、(10-11)面由来のZnTe配向の阻害が考えられる。(1-102)面と(10-11)面の表面積の割合がサファイア基板上ZnTe薄膜の配向ドメインに及ぼす影響の解明のため、X線回折極点図法を用い、ZnTe薄膜の配向性を詳細に検討した。ファセット構造を有するサファイア(1-100)面ジャスト基板を用いた際にX線回折の半値幅が最も小さくなる成長条件を用い、オフ角を変化させた基板に成長を行った。(1-102):(10-11)=1:1より(1-102)面の割合が大きくなると、(1-102)面上ZnTe由来の配向の割合が(10-11)面上ZnTe由来の配向より支配的になった。現状の成長条件では、ファセット基板上ZnTe成長は表面における面積の割合が大きなファセット由来の成長が支配的になることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)