2018 Fiscal Year Research-status Report
Buinding of chloride penetration model considering moisture transfer in RC structures and proposals to design and management.
Project/Area Number |
18K13813
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
小池 賢太郎 鹿児島大学, 理工学域工学系, 助教 (30781992)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 水分移動 / 塩分浸透 / 拡散 / 移流 / 水掛かり部 / マクロセル |
Outline of Annual Research Achievements |
コンクリート構造物の塩害耐久性照査において、コンクリート中の塩分浸透予測はFickの拡散方程式を適用することが一般的とされている。しかし実環境下では、乾湿履歴に起因した水分移動の影響も存在しており、現状ではこれを拡散現象と見なし見かけの拡散係数にその影響を包含しているため、飛沫帯や海上大気乾燥が卓越する環境では、湿潤時の水分移動の影響により、現行の浸透予測では対応できない可能性がある。また、橋梁の劣化事例を整理すると、橋面の排水不良等に起因した桁受部や張出床版部等の水掛かり部近傍では、剥離、鉄筋露出等の変状が多数報告されており、局所的に水分供給を受けることで、コンクリート内部で湿度差が生じマクロセルを形成する可能性が示唆されている。 そこで研究代表者は、上記課題を踏まえた下記①~④について検討を行っている。 【検討項目】①コンクリート中の水分移動に伴う塩化物イオンの浸透特性の実験的検討、②水分移動を考慮した塩化物イオンの浸透モデルの構築、③コンクリート水掛かり部における水分移動特性および腐食特性の実験的検討、④①~③の結果に基づいた水分移動の影響を考慮したRC構造物の設計・維持管理への提言 当該年度では、特に③の水掛かり部における水分移動特性の検討実験を重点的に実施した。本実験は、コンクリート供試体に湿度センサを多点埋設し、局所的に水分を供給させることでコンクリート中の2次元的な水分移動を評価した。その結果、水分供給箇所から3~5㎝程度のごく狭い範囲内にて、湿潤領域と乾燥領域が明確に存在しており、当該領域間における相対湿度差は約20%におよび、これがマクロセル形成の一要因となる可能性が示唆された。 次年の最終年度においては、上記実験について内部鉄筋の腐食速度を評価するとともに、並行している①、②の結果と併せて、水分移動の影響を考慮したRC構造物の設計・維持管理への提言を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度において、各種検討項目に関する試験データを着実に蓄積している他、本課題に関連する文献の調査・収集も行っており、次年度では、これら文献を整理するとともに、既往の研究データとの整合性も検討する予定である。 以上のことから、研究計画通りにおおむね順調に進展していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度と同様に、各種検討のデータ収集を継続し、これらを基に提言へ向けたケーススタディを行う。
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Research Products
(2 results)