2018 Fiscal Year Research-status Report
Long-term implications of autonomous vehicles: understanding travel demand impacts and implications for transportation planning in Japan
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18K13854
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Research Institution | Japan Transport Research Institute Research Department |
Principal Investigator |
安部 遼祐 一般財団法人運輸総合研究所総合研究部, その他部局等, 研究員 (80817487)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 自動運転車 / 交通需要 / 交通政策 / 交通行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,自動運転車が個人の交通行動ならびに交通需要へ与える影響を理解し,我が国の交通戦略への示唆を得ることを目的とした.初年次にあたる今年度は,今後の分析の実施に向けた基礎的なモデルの構築ならびにデータの整備を行った.
まず,大都市圏や都市部における自動運転車と既存の公共交通システムとの関係についての分析を行うため,中京都市圏を対象にして,バス・タクシーの利用を考慮した基礎的な交通手段選択モデル構築した.併せて,バス・タクシーでの自動運転車に関する運行コストの試算を行った.当試算は,車両の運行管理手法に関するシナリオに基づいて行い,試算結果は自動運転技術導入後のバス・タクシーの運賃水準を決める際の参考指標となる.
次に,車利用の安全性と交通行動との長期的関係についての分析を行うため,全国都市圏の交通インフラ・土地利用状況に関するデータセットの作成を行った.このデータセットは全国70都市の2015年,2010年,2005年を対象としている.具体的には,全国都市交通特性調査(全国PT調査)で設定されている全ゾーンの代表座標をジオコーディングし,関連のGIS統計情報と結びつけることにより,各ゾーンにおける交通インフラ・土地利用情報(例えば,公共交通関連指標,人口や雇用者密度)を作成した,併せて,総合交通分析システム(NITAS)を用いて,各ゾーンの道路アクセシビリティデータの作成も行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画どおりに進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
大都市圏や都市部における自動運転車と既存の公共交通システムとの関係についてのシミュレーション分析を行う.本分析では,バス・タクシーでの自動運転車の導入シナリオに基づき,この導入が都市圏内の交通需要パターンや都市圏内各地域のアクセシビリティへ与える影響を理解する.
併せて,車利用の安全性と交通行動との長期的関係についての実証分析を行う.本分析では,長期間にわたる交通行動ならびに交通インフラ・土地利用状況に関するデータセットを用いる.
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