2020 Fiscal Year Annual Research Report
Quantitative Examination of Appearance of Cement Concrete Based on Logistic Regression and the Development
Project/Area Number |
18K13872
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
陶山 裕樹 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (20507876)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 建築材料 / コンクリート / 木材 / 感性評価 / 因子分析 / 重回帰分析 / ロジスティック回帰分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間全体を通じて、アンケート調査および統計分析を通じて、コンクリートの外観が一般的な消費者の心理に与える影響を定量化した。主に、(1)副産物をリサイクルしたコンクリートが消費者に優位に選択される表面の明度およびメトリック彩度の範囲を推定した。(2)消費者がコンクリートの表面気泡に対して「気になる」、「美観上許容できない」および「構造上不安を感じる」と回答する表面気泡の面積比を推定した。(3)消費者が補修を必要と回答するコンクリートに生じたひび割れ幅を推定した。(4)コンクリート小型供試体と築20年のコンクリート建築とを観察対象として比較し、両者における表面気泡およびひび割れ幅の許容値を比較した。 最終年度は、研究領域をコンクリートから建築材料に拡大し、建築造作材として利用される木材を対象とした感性評価について検討を行った。21種類の木材を試験体とし、100名の被験者に対してアンケート調査を実施した。調査結果から木材に対する印象として、重厚感、親和性、美観、落ち着き(単独)および温かさ(単独)の5因子を抽出した。さらに、木材の物性-印象-用途選択の因果関係として、(1)木材が白いほど重厚感が減り、親和性が増える、(2)木材が赤いほど重厚感が減る、(3)木材の密度が大きいほど重厚感が増え、親和性、美観および温かさが減る、(4)木目が複雑なほど、重厚感が増え、親和性および美観が減る、(5)仕上げ材の用途の木材には、美観が求められる、(6)寝室の仕上げ材および建具の木材には、重厚感が求められる、(7)親和性および温かさは用途選択にあまり関係ない、(8)他に性別および年齢によって異なる傾向が複数ある、こと等を明らかにした。
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