2018 Fiscal Year Research-status Report
あと施工アンカーの引抜き耐力に及ぼす温度条件の影響
Project/Area Number |
18K13876
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
松沢 晃一 国立研究開発法人建築研究所, 材料研究グループ, 主任研究員 (20534051)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | あと施工アンカー |
Outline of Annual Research Achievements |
あと施工アンカーボルト(以下、アンカー)が用いられているコンクリート構造物が、暑中期に外壁や屋根スラブなどが受ける60~80℃程度までの温度環境下にさらされた際の、アンカーの引抜き耐力を明らかにするとともに、このような100℃未満の熱の影響を受けた場合を含めた、アンカーの引抜き耐力評価試験方法を確立する。 【本研究の目的】金属系や接着系などのアンカーが部材表層に施工されたコンクリート構造物が、80℃程度までの温度環境下にさらされた際の引抜き耐力を明らかにし、アンカー周辺の温度分布、構成材料であるコンクリート、アンカーおよび接着材料の物性値に関する検討結果から、解析に用いる構成則を導き出す。そして、その構成則を組み込んだFEM解析と実験結果を比較し、解析の妥当性を検証する。また、100℃未満の熱の影響を含めたアンカーの耐力評価試験方法確立のために、供試体寸法や加熱方法に関する検討を実施する。 本年度は、金属系あと施工アンカーに着目した検討を行った。高さ120mm一定とし、直径が100、150、200mmと異なるコンクリート母材中心に、直径12mmの金属系あと施工アンカーを埋込み長さ60mmで施工し、温度20、35、50、65、80℃で加熱冷却後に、そして、加熱時における引抜き耐力について検討を行った。なお、試験時の拘束条件について、コンクリート母材側面を鋼管で拘束する場合および拘束しない場合について試験を行い、耐力評価試験方法の検討も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は,主に金属系のあと施工アンカーを対象とした検討を行い,あと施工アンカーの引抜き耐力と温度の関係に関するデータを取得した。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は,主に金属系のあと施工アンカーを対象とした検討を行ったが,今年度は,樹脂系のあと施工アンカーに関する検討も行う。 また,今年度から解析に資するデータの取得も開始する。
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