2020 Fiscal Year Annual Research Report
The study on developing and managing day-care centers which will contribute to community bond for child rearing
Project/Area Number |
18K13891
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
後藤 智香子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任講師 (70738351)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 保育施設 / こども環境 / まちづくり / 施設整備 / 子育てコミュニティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子ども・保育者・保護者・地域が共に育ち合う「子育てコミュニティ」の拠点として保育施設を捉え、子育てコミュニティの構築に資する保育施設整備・運営の方法を解明することを目的とした。当初は都市(東京都世田谷区)・地方(岡山県岡山市)にある保育施設を対象に、立地・整備プロセス・建築・運営の面で地域社会との関係づくりをどのように行なっているのか、悉皆的に実態を明らかにすることを予定していたが、自治体の各種事情を踏まえて、自治体の調査協力を得られた東京都内A市の保育施設を対象に悉皆的にアンケート調査を実施することとした。アンケート調査は2020年12月に実施することができ、26園に配布、16園(回収率約61%)から回答を得た。現在分析を行なっているところであるが、施設の基礎情報のほか、整備プロセスにおける地域社会との関わりや現在の運営における地域社会との関わりについて把握することができた。整備プロセスと現在の運営との関係などの分析は今後の研究課題である。 また、保育施設開設時に地域社会との軋轢を生じた事例についても、複数主体へのインタビュー調査を通じてケーススタディを深めることができた。ケーススタディの結果は「住宅市街地内民有地を活用した民間事業者による保育施設の整備方法に関する研究」と「公園を活用した保育施設の開設反対事例の実態分析と考察」として、それぞれ論文としてまとめ公表することができた。保育施設をめぐるこうした現象は単純な構図で説明されがちだが、複数主体へのインタビュー調査をもとに客観的に分析できたことは意義があると考える。
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