2020 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive Research of the Citizen's Gardens on the Cities in Southern Europe and Diffusion towards Japanese Cities
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18K13893
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
佐倉 弘祐 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (90757220)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 市民ガーデン |
Outline of Annual Research Achievements |
申請時には、今年度に海外・国内研究協力者を長野市に招聘し、情報共有を兼ねた国際シンポジウムを開催する予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大のため、オンラインでの開催に切り替える必要性が生じた。事前準備も踏まえて、充実したシンポジウムにしたいため、1年間研究を延長させることとした。 海外での研究を発展させるのは来年度の課題とし、今年度は日本での活動に特化させて、佐倉研究室「まち畑プロジェクト」で実践している3箇所の市民ガーデンの場づくりと社会発信に専念した。結果として、複数のメディアに取り上げられ(長野経済月報、SBC信越放送「ずくだせテレビ」)、一般市民に広く活動を発信することができた。また第7回ポラス学生・デザインコンペティションでは、研究室の学生(杉山・須藤)が実践中の市民ガーデンでの鶏を飼う経験を通じて提案した作品で最優秀賞を受賞した。市民ガーデンの取組みを点から線、面的広がりを生み出すために、対象敷地周辺の空地・空き家の実態把握と立地に応じた利活用方法の提示を目的とした論文執筆に努めた。空地に関しては、地理情報システムを用いたマクロな分析と現地調査によるミクロな分析を併用して、農的利用に適した空地タイプの類型化を行った。空き家に関しては、市民ガーデンが立地する狐池地区の空き家の実態把握を行なった上で、空き家にさせる時期を遅らせる手法の一つとしての異世代間ホームシェアリングの可能性を提示した。これらの実践と研究は、次年度に延期させたシンポジウムでのディスカッションに有益と考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
【研究実績の概要】で記した通り、国際シンポジウムの開催が遅れており、1年間研究を延長させたため。
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Strategy for Future Research Activity |
延長させる最終年度には、海外研究協力者、国内研究協力者を招待して国際シンポジウムを開催する。シンポジウムの内容にはコロナ下での市民ガーデンの動向を加えたいと考えている。今年度までの研究成果にシンポジウムでの発表内容を加えた成果物の出版も予定している。
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Causes of Carryover |
海外研究協力者、国内研究協力者を日本に招聘するための旅費分と成果物の出版費分を次年度に繰り越した。次年度の国際シンポジウムはオンラインで開催する予定であるため、旅費分は、ZOOMのオプションであるビデオウェビナーの導入など、オンライン環境の改善に活用したい。
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