2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the management and social function of public space in informal settlements
Project/Area Number |
18K13897
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
小野 悠 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70782986)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | インフォーマル市街地 / 公共空間 / マネジメント / 社会的機能 / アフリカ都市 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の問いは、インフォーマル市街地の公共空間がどのように形成され、管理・運営されているのか、また、そのようなマネジメント機能がいかなる住民間の社会的関係性の中で生成・進化してきたのか、そして、公共空間が生活や生業、交流の舞台として人々の関係性を醸成する空間的媒介としていかなる役割を果たしているのか、という点である。急速に都市化が進むアフリカ都市のインフォーマル市街地を対象に、公共空間のマネジメントと社会的機能の実態および両者の関係性を解明することを目指して研究を進めた。
最終年度である2022年度は、これまでに各都市で実施してきたインフォーマル市街地における公共空間のマネジメントと社会的機能の実態に関する調査結果について、各都市の制度・政策、経済・社会状況、歴史的経緯などの違いを踏まえて総合的な分析を行った。具体的には、大都市であるケニア・ナイロビのインフォーマル市街地における空間生成メカニズムと公共空間の社会的機能に関する調査結果、中都市であるザンビア・ルサカのインフォーマル市街地における土地正規化による開発や公共空間の利用への影響に関する調査結果、同様に中都市であるルワンダ・キガリのインフォーマル市街地における住民主体のインフラ整備と制度的枠組みに関する調査結果等を中心に分析を進めた。その上で、住民主体による公共空間のマネジメントや公共空間が有する社会的機能についての原理および固有性についての考察を行った。
|