2023 Fiscal Year Research-status Report
Comparative Research on the Conservation and Handing Down of Traditional Wooden Building Techniques in Japan and Europe
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18K13917
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
マルティネス アレハンドロ 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 助教 (50807815)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 木造建築遺産 / 文化財保存 / オーセンティシティ / 大工技術 / 文化財建造物 / 保存理念 / 保存論 / 真正性 |
Outline of Annual Research Achievements |
該当年度に下記の海外調査および研究成果発表を行った。 1.海外調査:2024年9月19日~29日にノルウェーに渡航し、トロンハイムおよびオスロにおいて木造教会堂の保存方法に関して現地調査を行い、現地の専門家と意見交換と情報交流を行った(本調査の遂行にあたり、ノルウェーUTFORSKからも一部助成を受けた)。本調査の実績を2024年度の日本建築学会大会において発表する予定である。 2.海外ジャーナルへの論文投稿:2023年11月にInternational Journal of Architectural HeritageにChurches with Wooden Vaults in the Basque Country - An Analysis of Design Techniques and Measurement Unitsと題して査読付き論文(国際共著)を投稿した。スペイン・バスク州立大学の専門家テレサ・アルトラと協力して、バスク地方における教会堂の木造ヴォールト天井の建築技術に関して、現在までの主な研究成果を発表した。 3.学会などにおける研究発表:2023年6月10日に日本イコモス研究会において「ワルシャワ歴史的地区の再建」と題して研究発表を行った。また、2023年7月7日に文化遺産国際協力コンソーシアム欧州分科会において「建築遺産の保存および再建におけるオーセンティシティの日欧比較」と題して研究発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
該当年度に実施した海外調査では、ノルウェーの木造建築遺産の実態について情報収集を行うとともに、現地の専門家とネットワークを構築することができ、今後の研究の発展を期待できる。 さらに、研究成果を国際ジャーナルにおいて国際共著の査読付き論文として投稿できたことには大きな意義があると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでの研究成果を発表するとともに、次の研究課題への発展を検討する。 具体的には、2024年度の日本建築学会大会に研究発表を行う予定である。さらに、国内外の専門家と意見交換を行い、建築遺産保存に関する研究をさらに発展させる方法を探る。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響のため、2021年度および2022年度前半に計画していた海外における現地調査を実施することができなかった。2023年度に延期していた海外調査を実施することができたが、その成果発表を2024年度に先送りする必要が生じた。2024年度には、日本建築学会大会において研究成果を発表する予定であり、助成金を発表登録費・参加費および参加にかかる旅費として使用する予定である。
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Research Products
(6 results)