2022 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement of Deployment Reliability and Stiffness for Space Membrane Considering on Initial Deformation
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18K13929
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
佐藤 泰貴 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (70726760)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 膜構造 / 折り目 / 展張形状 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,宇宙用大型膜の展開の信頼性と展開後の高剛性化を実現するため,膜の初期変形を考慮した設計論を構築することを目的としており,1.展開/展張解析モデルの構築,2.展開/展張の現象理解,3.大型膜設計論の構築を実施する.2022年度は主に3の大型膜の設計論の構築を行うとともに,展開後の高剛性化を実現するための形状記憶ポリマーの初期検討を行った. 設計論の構築においては,2020年度に実施した展開構造のモックアップによる試験結果に基づき,折り畳みパターンや展開方法の改善により剛性および精度向上を図り,それを反映させた1m四方のBBMモデルを試作した.その結果,既存の構造様式に比べ,確実な展開と展開後の高剛性化を実現できた.また,展開後の構造数学モデルを構築し,予測した固有振動数が実測値とよく一致することを確認した. 一方,さらなる高剛性化のためには,展開後にアクチュエータなどによって膜に張力を追加することが必要であることが示唆された.このため,膜構造と親和性の高い形状記憶ポリマーを用い,展開後の膜にアクティブに張力を追加することを検討した.膜の要素に形状記憶ポリマーを貼りつけたモデルを製作し,通電により加熱する方法を検討し,実運用に耐えうることを実証した. 研究期間全体を通じ,膜の初期変形のモデル化と展開後形状への影響を力学モデルを用いて予測するとともに,その影響を考慮し,展開の高信頼性化と展張後の高剛性化のための構造様式を検討および実証することができた.
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Research Products
(2 results)