2020 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of the welding residual stress on the ultimate strength of the stiffened panel
Project/Area Number |
18K13945
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
小森山 祐輔 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (90805110)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 溶接残留応力分布 / 溶接継手試験片 / 最終強度 / ボックスガーダー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、溶接継手試験片の引張・圧縮試験を実施し、溶接線に対して平行な荷重を受ける時の残留応力の変化について調査した。ひずみゲージでひずみの相対値を計測し、荷重載荷前・除荷後にX線残留応力計測器を用いて応力の絶対値を計測した。 荷重載荷前に溶接継手試験片の残留応力の計測を実施し、溶接線から離れるほど圧縮応力(マイナスの応力)となり、溶接線に近づくほどプラスの応力に近づくような分布であることを確認した。この傾向はどの試験片に対して同様であった。試験片①を用いて、降伏応力を超えるまで引張荷重を与える実験を実施した。荷重除荷後に試験片の残留応力を計測したところ、荷重載荷前は-200MPaを超える残留応力が生じていたが、荷重除荷後は-100MPa以下に減少していた。また、試験片②を用いて、降伏応力の25%,50%,75%の引張荷重毎に載荷・除荷を行い、各荷重の除荷後の残留応力の計測を実施した結果、各引張荷重除荷後において残留応力分布の大きな変化は確認されなかった。試験片③を用いて、降伏応力の25%, 50%, 75%に相当する圧縮荷重を載荷し、各圧縮荷重除荷後の残留応力分布の変化を計測した。その結果、圧縮荷重が大きくなるほど、除荷後の残留応力の大きさが減少し、降伏応力の75%の圧縮荷重の除荷後は、かなり残留応力の大きさが減少した。圧縮時には曲げによる塑性ひずみが確認されたので、その塑性ひずみによる影響も考えられる。 また、溶接残留応力が最終強度に与える影響を調査するため、ボックスガーダーの4点曲げ試験を実施した。初期たわみと溶接残留応力を考慮したFEM解析を実施した結果、初期たわみの有無による最終強度の変化は小さく、初期たわみと溶接残留応力を考慮すると、実験結果の最終強度と良い一致を示す結果が得られた。
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