2021 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal of IoT instruction system to evacuate diverse crowds from indoor facility in unstable situation
Project/Area Number |
18K13973
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
伊藤 尚 富山高等専門学校, その他部局等, 講師 (30635214)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マルチエージェント / ネットワークモデル / Social Forceモデル / IoT / 避難誘導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,(1)縮退型自己駆動粒子の縮退確率モデル化の再検討,(2)MASを用いた大型商業施設におけるIoT屋内避難誘導システム運用方法の検討,(3)ネットワークモデルを用いた屋内避難シミュレーションの改良,(4)ローカルネットワークにおけるIoT屋内避難誘導システムの実装,に取り組んだ. (1)では,モデルルールの改善に伴って,縮退確率のモデル化とパラメータ設計を再検討した.結果として,縮退確率を自己駆動粒子と目標座標までの距離を変数としたシグモイド関数で表現したモデルが実現象の再現性が最も高いことが明らかになった. (2)では,(1)のモデルを大型商業施設を模した仮想空間に適用し(4)のシステムの運用方法を検討した.避難者の一部に指示を出すものとし,指示を出す割合と避難時間の関係を調査した.結果として,指示を出す割合が10~60%の場合において(4)のシステムを使用した方が使用しない場合に比べて避難時間が有意に短くなることが示唆された.一方,指示を出す割合が70%を超えると避難時間が有意に長くなることが示唆された. (3)では,(2)のシミュレーションのネットワークモデルにおけるパラメータおよびモデルルールを改善した.具体的には,ネットワークモデルにおける出口ノードのスループット関数を見直し,そのパラメータを調整した.これより(2)のシミュレーションモデルとの差異が5%未満となった. (4)では,ローカルアドホックネットワークを構築しユニット同士を接続することで,災害時に既存通信インフラがダウンした際にも利用可能なシステムの構築を目指した.USB無線LANドングルを用いることでローカルアドホックネットワークを構築した.ユニット同士の接続とこれまで開発した機能が正常に動作することを確認した.また,通信可能距離は約10mで遅延時間は0.1秒未満であることを確認した.
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