2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of super Mg alloy with submicron grain
Project/Area Number |
18K14032
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
光延 由希子 (小川由希子) 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 研究員 (70814268)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 結晶粒微細化 / 強加工 / マグネシウム合金 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、hcp/bcc相変態を生じるMg-Sc合金について、結晶粒径微細化を行い、更なる高強度・高延性の達成と室温超弾性を実現し従来軽量合金を凌駕する超マグネシウム合金開発を目的とした。 そこで、まずMg-Sc合金の結晶粒径微細化手法を探索し、次に得られた様々な粒径・組織を有する合金の機械的特性を評価した。 本研究では、強加工による結晶粒径微細化を試みた。強加工の手法としては、冷間圧延, 溝ロール圧延, 高圧ねじり(HPT)加工, 押出加工の4種類を行った。まず、bcc単相についてはいずれの手法においても10 μm以下の微細粒を安定して得ることは難しいことが分かった。この要因として、加工により応力誘起変態を生じること, bcc単相が得られる温度が融点直下であるために熱処理時に急激な粒成長が生じることが挙げられる。従って、bcc単相を有するMg-Sc合金の微細化については強加工のみでは難しく第三元素添加も検討する必要があると考える。 一方、hcp相においては、押出加工にて数μm程度の微細粒が得られた。そこで、hcp単相域にてSc添加量と粒径の関係を調査したところ、Sc添加量が多いほど同一熱処理温度における再結晶後の結晶粒径は小さく、Sc添加が結晶粒径微細化に影響を及ぼすことが分かった。これら、異なるSc組成を有するhcp相について、様々な結晶粒径を持つ試験片を作製しその機械的特性を引張試験により評価した。その結果、結晶粒径を10 μm以下とすることで、Sc量をこれまでに引張特性を評価済であったMg-20.5 at.%Scから10 at.%と半減させた合金においても20.5 at.%と同等の強度-延性バランスが得られることを見出した。
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Research Products
(5 results)