2019 Fiscal Year Annual Research Report
The development of D-NANs for elucidation of intracellular translocation mechanism of nucleic acid nanostructures
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18K14097
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Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
山本 清義 千葉県がんセンター(研究所), がん治療開発グループ がん遺伝創薬研究室, 研究員 (80783521)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 核酸ナノテクノロジー / 原子間力顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノサイズの粒子を用いた薬物を標的とする部位へ選択的に送達する手法(DDS)の確立は、薬物の効果の増強や副作用の低減が期待できるため、様々な材料からなるナノ粒子を利用したDDSの開発研究が精力的に行われている。ナノ粒子を用いたDDSにおいてナノ粒子の形状及び粒径は細胞内への移行のメカニズムおよび速度を決定することから、DDSに適した粒子のパラメータの特定が必要とされている。そこで本研究では塩基配列依存的に任意の形状をもつ構造体を作成可能な技術であるDNAナノ構造体に着目し、ナノ構造体の粒径とその細胞内送達効率の相関ならびにその移行経路を明らかにすることを目的として任意の直径を持つ球状構造を構築可能なデンドリマー様核酸ナノ構造体 (Dendrimer-like Nucleic Acid Nanostructure: D-NANs)の創成を検討した。D-NANsは多腕型核酸ナノ構造体(Core Unit)を核としてそれぞれの腕の先へリンカーユニットを介して三角錐型構造体(side chain Tetrahedral DNA Nanostrucuture: sTDN)を結合させた構造を持っている。有機高分子のデンドリマーと同様に世代を重ねることにより、その直径を10 nmオーダーで任意に制御することが可能である。そのためsTDNユニット内部の相補鎖長が17 bp、ユニット間の相補鎖長を20 bp、とした構造体を設計し、その構築について検討を行なった。その結果、第3世代までの各ユニットの構築、そして第2世代D-NANsの構築を確認することに成功した。また作成した構造体を原子間力顕微鏡で行うため、DNA折り紙技術を用いて作成した構造体に固定し観察しやすくすることを試み、その構造体の作成、観察成功した。
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