2018 Fiscal Year Research-status Report
Continuous-variable quantum information processing in noise-free high-frequency optical sidebands
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18K14143
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武田 俊太郎 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (80737304)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 量子光学 / 連続量量子情報処理 / 量子情報 / スクイーズド光 / シュレディンガーの猫状態 / 光子引き去り / サイドバンド / 量子トモグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の狙いは、光のノイズのない理想的な周波数帯を用いた高効率な連続量量子情報処理を実現し、大規模な量子情報処理へとつなげることである。従来、光の連続量の量子情報処理は、技術的な制約から、ノイズの影響を受けやすいレーザーキャリア周波数近傍の低周波帯(10MHz以下)に情報を乗せざるを得なかった。この場合、何ステップも情報を処理するとノイズが蓄積するため、大規模な情報処理は困難である。そこで本研究では、これまで低周波帯で行われてきた非古典光の生成・操作・検出を、ノイズのない500MHzの高周波サイドバンド帯で実現することを目指す。これが実現すれば、将来的にはノイズのない理想的な環境で、複数のサイドバンド帯に情報を乗せた、大規模な量子情報処理が展開できる。
平成30年度は、非古典光の生成および検出技術の開発に取り組んだ。まず、500MHzの高周波サイドバンド帯に生成したスクイーズド光から、光子検出器を用いた「光子引き去り」を行うことによって、高周波サイドバンド帯にシュレディンガーの猫状態と呼ばれる非古典光を生成することに成功した。また、500MHzで十分な感度を持つ光検出器を開発し、生成した非古典光を検出した。この検出結果から量子トモグラフィーを行い、生成したシュレディンガーの猫状態のウィグナー分布関数を推定したところ、状態の非古典性を示す、負の値を持つ分布が得られた。これは、高周波帯において高い純度を持つ非古典光を生成・検出できたことを意味する。以上の結果を論文にまとめて発表した(Physical Review Letters 21, 132602 (2018))。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、非古典光の生成・操作・検出を、ノイズのない500MHzの高周波サイドバンド帯で実現することである。交付申請書記載の研究計画では、平成30年度に非古典光の生成及び検出を予定していたが、実際にこれに成功し、論文を発表した。このため、本研究は順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、平成30年度に高周波サイドバンド帯で実現した非古典光に対して量子操作を行い、量子情報処理へ活用していくための技術開発を進める。
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Research Products
(1 results)