2018 Fiscal Year Research-status Report
パルス捕捉現象による非線形光ループミラーを用いた超短光パルス測定技術の開発
Project/Area Number |
18K14152
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
白木 英二 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (70633147)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光パルス計測 / 光ファイバー / 超短光パルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、パルス捕捉現象による非線形光ループミラー(NOLM)を用いた全光型の光パルス計測技術の開発を行った。 本年度はまず、数値解析により、光パルス計測の有効性を検証した。ファイバーループ長10mの非線形光ループミラーを構築し、時間幅220 fs,パルスエネルギー140pJ、波長1610 nmの制御パルス光を用いれば、10 ps,1560 nm信号パルス光をサンプリングした。制御パルスと信号光に遅延差を与えて、出力強度を時間ごとに並べた結果、もとの信号パルスの形状とよく一致した。これよりパルスの再構築ができたと考えられる。また、出力スペクトルを時間ごとに並べることでスペクトログラムの構築も可能にした。 次に、提案する光パルス計測に使用するNOLMを実際に構築した。受動モード同期Er添加ファイバーレーザーと複屈折ファイバーを用いて、波長の異なる2パルス光を出力させた。信号光と制御光の間のタイミングはミラー等の空間光学系を用いて調整した。自動ステージを用いてミラーの距離を変えることで、時間差の調整や計測結果の取得をPCで行えるようにした。 作成した実験系を用いて、提案する光パルス計測の実証を行った。2パルス光のタイミングを変化させて、NOLM出力端における信号光の光スペクトルを測定した。結果から3.3 psパルス形状を再現することができた。NOLMのループ長を10 mから30 mへ長くしたとき、出力強度を増大させることができた。一方で、出力から再現される光パルス形状は大きく変化しなかった。したがって、この範囲であれば、ファイバー長を長くすることで、高感度にパルス形状を適切に測定できると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パルス捕捉現象による非線形光ループミラー(NOLM)を用いた光パルス技術の開発を行うことを目的としている。H30年度は、数値計算を行い、その結果からデバイスの設計とデバイス製作を行うことができた。また、実験により、ファイバーループ長30 mの非線形光ループミラーを用いて、出力光スペクトルが得られた。数psのパルスに対して光パルス計測を確認することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
R1年度は、開発した全光パルス計測技術において、入力する信号光と制御光の強度や時間幅に対する出力光特性を解析する。ここでは、強度や位相の情報を取得し、測定パルス形状を明らかする。また、数値解析も併せて行い、実験で得られた特性と比較してより適した、ファイバー長やパルス波形・強度を明らかにする。 出力強度が弱い時に必要となる、Er添加ファイバー増幅器を用いて増幅したときの出力特性も解析する。
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Research Products
(1 results)