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2020 Fiscal Year Research-status Report

Direct Observation of evaporation pocess for prediction of MeV-class secondary radiation

Research Project

Project/Area Number 18K14159
Research InstitutionJapan Atomic Energy Agency

Principal Investigator

小川 達彦  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究副主幹 (20632847)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords統計崩壊 / 準位密度 / 角運動量 / 二次粒子
Outline of Annual Research Achievements

照射実験実施に当たり、標的となるPb-208の作成を行った。従来の研究では鉛はバッキング炭素膜などに蒸着して使うため、バッキング由来のバックグラウンドシグナルが発生していた。しかし、本研究ではPb-208のセルフサポート膜作成に成功したため、測定でバッキングのバックグラウンド寄与を除くことに成功した。
さらに当初予定していた原子力機構タンデム加速器における照射実験を2020年度の1月と3月に実施し、データの取得を行った。Pb-208標的にO-18イオンを照射し、そこから生成する二次粒子について測定結果が得られた。当初の計画では、標的とビーム残留核をとらえるSi検出器、荷電粒子を検知するプラスチックシンチレータのみを使う予定であったが、原子力機構内で多芯比例計数管を借用できたため、それらに加えて核分裂片もとらえることができるようになった。結果として、個々の反応から生成する荷電粒子・中性子・核分裂片についてコインシデンス測定を行うことができた。
測定結果については現在も解析中であるが、8日間程度の照射時間を確保することができたため、データ量は当初の計画に沿うことができた。
さらに、理論研究に関してはIwamotoらが開発した核分裂モデルを放射線輸送計算コードPHITSに実装し、サブアクチノイド領域での核分裂確率の計算を高精度化した。これにより、核分裂確率を高精度化した状態で、統計崩壊挙動のモデリング計算ができるようになり、実験結果を検証するための理論研究はほぼ完成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

前年度までの準備を受けてついに実験を実施することに成功したことは、大きなマイルストーンである。今後は標的を変えて実験を継続し、その解析によりここまで開発してきたモデルを検証するフェーズに移る。当初は2年目から実験することになっていたが、留学やタンデム加速器の修理により実験が遅れたが、その分モデル開発を充実させることができた。そのため全体としての研究内容は充実していることに加え、実験も研究期間の延長により当初計画の分まで実施できることを加味すれば、順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

留学やタンデム加速器の修理などで実験に関しては遅れがあるので、2021年度も実験をこのペースで進め、金ターゲットやタンタルターゲットなどで実験を継続する。そのデータ解析により、統計崩壊反応の二次粒子放出に関して原子核サイズや角運動量が与える影響を解析していく。
また、国際学会での発表を計画していた内容についても、Covid19による海外渡航制限が長期化する可能性があることから、学会を経ずに論文発表することで方針を変更する予定である。

Causes of Carryover

これまで留学やタンデム加速器の修理により実験が遅れており、本来実験に使うべき予算の執行が遅れている。また、Covid19パンデミックにより学会発表の旅費も執行が先延ばしになっている。これらの事情により次年度使用額が発生している。
実験のための物品費については2021年度以降継続し、学会出張については渡航制限が解除されたところで執行していく予定である。

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Published: 2021-12-27  

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