2021 Fiscal Year Research-status Report
メロンつる割病レース1.2抵抗性遺伝子F1,2yのRAD-seq解析と育種利用
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18K14459
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
松本 雄一 佐賀大学, 農学部, 講師 (80538265)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | メロン / 遺伝資源 |
Outline of Annual Research Achievements |
連鎖解析に用いるマーカー遺伝子型として、C.anguriaのPI320052とPI364475のF2分離集団99系統を用いたRAD-seqにより得られたリードからStacksver2.5を用いて得られたSNPの遺伝子型および同集団について多型の見られるSSRマーカーの遺伝子型を用いた。表現型として、F2の自殖により得られたF3世代の栽培を行い、つる割病レース1,2y抵抗性表現型の推定を試みた。しかしながら、これらにより得られた株数が限定的であったこともあり、SNPおよびSSRマーカー遺伝子型を基にしたJoinmapver4.1による連鎖解析において、これまで以上の密度および精度の向上を図ることができていない。 メロンとの交雑親和性のある遺伝資源として当初予定していたC.anguriaに加え近年新たに分類されたC.zambianusも有望であることを見いだした。C.zambianusとメロンとの種間交配においては花粉管の伸長阻害が小さく、また胚崩壊の時期も遅いと考えられること、培地の種類としてココナッツウォーター培地が培養に適することが示唆されたことから、これらの結果について論文発表を行った。 C.anguriaについてはメロンとの交配時に果実加温を行うことで胚発達を促進できることを確認し、こちらについても今後の育種に向けた有力な方法として論文発表を行った。今回、交雑親和性の観点から有望と考えられたC.zambianusについてメロンつる割病レース1,2y抵抗性の評価を行い、7系統中2系統については高度抵抗性を有することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年8月豪雨による作物への被害ならびに緊急事態宣言等に伴う制限などもあり遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、連鎖地図の全長が一般よりもかなり長いものとなっている。またつる割病抵抗性表現型データが少なく、連鎖解析の精度がやや低いものとなっている。これらに対応するため、表現型観察に用いる個体数を増やすとともに、Stacksver2.5による解析コマンドについて再度確認を行うことで、連鎖地図の精度を上げていく。 Cucumis属野生種の育種利用に向け、抵抗性系統が明らかになったC.zambianusについても親和性評価等を行う。
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Causes of Carryover |
令和3年8月豪雨による作物への被害ならびに緊急事態宣言等に伴う制限などもあり計画に遅れが生じている。 調査個体数を増やすことで研究を加速させる。
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