2021 Fiscal Year Research-status Report
酪農における産業集積の経済の発現メカニズムの解明と増進方法の検証
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18K14528
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 智明 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任研究員 (60748523)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 酪農生産 / 総合生産性 / 規模の経済 / 空間データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の根釧地域における土地利用状況についてのリモートセンシングを行うための、土地被覆に関する現地調査を行った。追加的にリモートセンシングの広域的な適用が可能であるか検証するために上川・オホーツク振興局内においても土地被覆の現地調査も行っている。 昨年度に分析した約70経営分のデータに追加して、根釧地域における個別酪農経営役180経営分の労働資本投入及び作業委託状況に関するデータを取得し、データベース作成を行った。合わせて1農協分のデータについては農協の協力によって個別経営の立地データを取得し、産業集積の経済の検証や生産性の地域格差を検証するための空間データベースを作成した。 酪農の生産性について追加した経営に関して基礎的な分析を行った。昨年度と同様に大規模経営の効率性は確認できたが、昨年度の70経営分からサンプル数が増加したことによって、大規模化技術の導入にあたっても導入経営間で生産性に差が生じていることなど経営間の格差について確認することができた。 分析の結果をもとに経営間の生産性格差を中心に、調査対象地域の農協に対して聞き取り調査及び調査協力経営に対するフィードバック方針に関する打ち合わせを行った。聞き取りの結果から草地更新の状況等農地の状況との組み合わせで検討することの重要性や技術変化に対する経営内の対応に時間が必要なことから長期的に生産性変化を検証していくことの必要性などが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に引き続き新型コロナウイルス感染症の流行により現地調査を行う機会が限られていたため、研究推進にあたって必要なデータ取得や調査先とのコミュニケーションを行う回数が限られていた。また、メカニズムの検討に重要な生産者に対する聞き取りはできる状況になく、計測された結果のメカニズムの検討が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
大規模経営については実数の小ささから頑健な検証がしにくいのでデータの追加を行う。 小規模でも生産性の高い経営について経営方針とデータのバイアス両面から検証を進める。 収集したデータに基づいて個別経営の技術効率の最終的な計測結果を推定する。 計測結果をもとに生産性の分散の要因について産業集積の影響や個別経営の導入技術、分業方針等の面から検証する。 農協や可能であれば個別経営の聞き取りの面からも分析した結果の裏付けを行い、個別経営の生産性に対する産業集積の影響について取りまとめる。
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Causes of Carryover |
昨年度までは新型コロナウイルス感染症の流行により現地調査がなかなか行うことができなかった。新型コロナウイルス感染症による行動制限も解消されつつあるため、現地調査を積極的に行って結果の取りまとめを行うために使用する。
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