2021 Fiscal Year Research-status Report
中国の新型都市化政策と「村」による農村資源管理モデルの再評価
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18K14535
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
山田 七絵 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター環境・資源研究グループ, 研究員 (10450537)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 中国 / 村 / 資源管理 / 農村開発 / 都市化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、本課題の主要な調査地である中国と日本における新型コロナウイルスの感染拡大による渡航制限や、近年中国で外国人による学術調査への締め付けが厳しくなっていることにより、予定していた現地調査を実施することができなかった。 世界的なパンデミックの収束の見通しが立たないなか、今年度は調査の再開や委託調査の可能性を探りつつ、すでに実施した貴州省ミャオ族地域での調査成果に基づくウェブコラムを昨年度より継続して企画し、コラム3本を執筆した。また、中国の経済動向に関する論文、農業政策に関する論文、日本の水資源政策に関する英文論文の計3本を執筆した(いずれも2022年度刊行予定)。 このほか、2020年に本研究課題の成果として出版した単著『現代中国の農村発展と資源管理―村による集団所有と経営―』(東京大学出版会)の中国語版の出版にむけた準備を進めるなど、成果の発信に力を入れた。なお、2021年度中に同著の書評が『アジア研究』等の学術誌に計4本掲載された。 並行して関連する資料や書籍を購入し、今後研究を進めていくためのインプットに取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中国と日本における新型コロナウイルス感染の拡大により、中国農村での実地調査を予定通り進めることができなかった。調査が実施できないかわり、すでに実施した調査成果の取りまとめや関連するテーマでの原稿執筆をおこなった。単著の中国語版の出版にむけた準備を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染の収束が見通せないなか、今後も現地調査を実施できない場合は代替的な調査・研究の手段(委託調査など)や日本国内での調査への切り替えを検討する。仮に早期に現地調査を再開できた場合も、近年中国政府による外国人の調査への規制が強まっているとの情報を得ているので、現地のカウンターパートと協議し、慎重に調整を進めたい。 同時に、すでに実施した調査成果に基づく成果の発信や、執筆した原稿の出版に向けた編集作業にも継続して取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大により、予定していた中国と日本国内の出張が過去二年間にわたり実施できなかったため、旅費などの支出が予定を下回り次年度使用額が生じた。今年度は現地調査の再開の可能性を探りつつ、成果の発信や書籍の購入などの費用として使用する予定である。
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Remarks |
アジア経済研究所のページは近日リニューアル予定
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Research Products
(5 results)