2019 Fiscal Year Research-status Report
農業の組織経営体における組織経営能力と経営成果の関係性の解明に関する研究
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18K14536
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| Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
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Principal Investigator |
河野 洋一 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (80708404)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 経営者特性 / 雇用型経営 / 従業員特性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2019年度においては，北海道内における雇用型経営を中心に，経営者及び従業員の特性の把握を実施した。具体的な調査対象として，道南地域で主に地域内からの雇用によって施設園芸による農業経営を展開するGファーム，同様に地域内からの雇用により酪農経営を実施するY牧場，道央地域で農業研修生や期間労働者などの採用・雇用によって主に畑作による農業経営を展開するY農場，道東地域で，主に地域内からの雇用や期間労働者の採用で畑作経営を展開するH農場，M農場，畜産経営を展開するCファームを対象に調査を実施した。
調査内容として，第1に，各農業経営体における経営者の経営者特性の把握である。これについては，過去，研究代表者が実施してきた経営者特性に係る研究蓄積と比較分析することで北海道内の雇用型経営における経営者特性の特徴を明確にする。
第2に，各経営体における従業員へのヒアリング調査である。これについては，経営者に対するヒアリング内容と総合的に検討することで，従業員の特徴を明確にしている。
第3に，各経営体における雇用維持のための取り組み実態の解明である。これについては，現在，分析を実施している。
これらの調査結果を踏まえ，今年度の主な研究成果として，①北海道内における雇用型経営を実施する農業経営者は，他の事例と比較し，「地域発展への貢献」「組織構成員間の合意形成」「社員・部下との関係」「社員の行動把握」「社員との関係性」への意識が強く表れている。②各経営体における共通する従業員の特徴として，「他産業での前職経験を有する」「独立志向が強い」「経営への参画意欲が強い」といった特徴を確認できた。③各経営体の営農類型による差異として，施設園芸・畑作では「冬期間に別の仕事がある」こと，酪農・畜産経営では「通年での雇用が可能である」ことが従業員としての就農の特徴である，といった３点が確認できた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
北海道内における営農類型が異なる雇用型農業経営体への調査については，順調に実施できており，2020年度から各経営体における従業員に対するアンケート調査を実施する予定である。
しかしながら，当初の研究計画にあった，北海道外での調査については，研究初年度に引き続き，当初予定していた調査対象者の健康上の理由から，調査対象者を変更した。これについては2020年度より再開予定であったが，新型コロナウイルスの影響下で対面での調査は困難であることから，オンラインでの調査を検討している。
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| Strategy for Future Research Activity |
2020年度からは従業員に対するアンケート調査を実施する予定であることから，これまで実施してきたヒアリング調査等の結果を基に調査票のブラッシュアップを行い，早急に郵送等での調査を実施する予定である。なお，これまでの研究成果については適宜，学会等での研究報告を目指している。
なお，新型コロナウイルスの影響で2020年度の調査計画を再構築する必要が発生したため，これまでの研究成果に加え，今年度以降，Webを活用した調査方法も検討している。
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Research Products
(10 results)
