2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of vermicomposting technology using sewage sludge and grass clippings
Project/Area Number |
18K14550
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Research Institution | Public Works Research Institute |
Principal Investigator |
山崎 廉予 国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(先端材料資源研究センター), 研究員 (10647382)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 汚泥堆肥化 / 貧毛類 / 下水汚泥 / 刈草 |
Outline of Annual Research Achievements |
下水道や河川等の分野において、汚泥や刈草等のバイオマスの処理や再利用の技術の開発、検討が行われている。また、ミミズを活用した廃棄物処理技術が近年、再度着目されてきている。これらに共通するキーワードは“堆肥化”である。 本研究では、ミミズ・汚泥・刈草すべてを活用した、汚泥処理技術および、これらの資源の有効活用システムの開発を目的とする。ミミズに、下水汚泥と刈草の混合物を餌として与え、排泄物(糞粒)を得る(ミミズコンポスト)とともに、下水汚泥と刈草の混合による堆肥化を同時に行う。生産物として、ミミズ糞粒、刈草と汚泥の混合堆肥、増殖したミミズが得られるため、これらを活用する方法を提案する。 令和元年度は、下水処理場の最初沈殿池の重力濃縮汚泥、余剰汚泥の機械濃縮汚泥、消化汚泥およびイネ科の刈草を、ミミズ堆肥に混合または重層したものを餌として、シマミミズの飼育を行い、土の含水率の変化、ミミズの生重量の測定や、堆肥化の分析を行った。 初沈汚泥とミミズ堆肥の混合では、、混合頻度を減らすと、生存率が上昇し、他の汚泥よりも多く混合できる結果であった。余剰汚泥では、混合頻度の減少、重層による混合、刈草の混合により、生存率が上昇した。消化では、刈草の混合により、生存率が40%から100%に上昇した。これらの結果より、汚泥の混合頻度、混合量の調整によってミミズ飼育が可能であること、重層混合や刈草混合により、ミミズの生存率を上昇させられることが示された。た、刈草の混合により、pH、ECの上昇および産卵数の増加がみられた。根長指数は、いずれの条件においても、作物に安全な堆肥と判定できる100%を超えていた。
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