2018 Fiscal Year Research-status Report
Research on sliding model and anti-sliding control of wheel-type vehicles for agriculture in mountain region
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18K14551
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
楊 亮亮 北見工業大学, 工学部, 助教 (90773739)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 駆動輪荷重 / 丘陵地帯 / 偏角走行制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年日本の農業は耕地面積の減少や農業従事者の減少と高齢化,食料自給率の低迷などの多くの課題を抱えている.その中でも労働力不足は深刻化しており,近年では解決策として人に代わって作業を自律的に実行する機械の導入が進められている. ロボットトラクタは高効率化・省力化で期待され,近年普及が進んでいる.しかしながら,ロボットトラクタは平地の地域では多く普及が進んでいるが,丘陵地帯では普及が進んでないのが現状である.傾斜地走行では両駆動輪の荷重差より推進力の差が起こり,差動装置による旋回作用が生じる.また,両駆動輪には斜面による下方向分力によって横滑り作用も生じる.そして,傾斜地でのトラクタ作業は,トラクタ・作業機の傾斜に伴い,走行性能の低下はもとより,転倒の危険性も伴う. 本研究では車両にかかる斜面の下方向分力と力学的平衡を保たせるため前輪に適切な偏角をもたせて走行させる制御アルゴリズムを構築し,傾斜地走行での安定化を開発目標とする.本年度傾斜地・平地で自動走行実験を北見市旧競馬場で実施し, 開発した自動操舵システムの性能を検証した. 次年度から偏角をもたせて走行させる制御アルゴリズムを実現する実験を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の実験は順調に平地と傾斜地で実行した.傾斜地での実験結果は予測と同じように片側の誤差が大きい現象が発生したことを実験で確認できた. 原因としては以下の二つと考えられる.一つ目は傾斜地走行では両駆動輪の荷重差より推進力の差が起こり,差動装置による旋回作用.二つ目は傾斜方向へ重力の分力の影響で横滑り力が発生し,車両が傾斜方向へ旋回する.この二つの原因による影響が大きいことをこれから実験で確認することが必要である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度に動的補償制御法を用い横滑り防止の有効性を明らかにする. 動的補償制御法は一段階にトラクタを滑る可能性がある反対方向へ走行経路を修正する(大範囲制御),二段階に横滑り距離を推定し,ハンドルの偏差操舵により自動的に制御する(補償制御).横滑りが発生しても,トラクタと作業機が作物列に沿って高精度な自動走行を実現する.
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Causes of Carryover |
平成30年度の実験地の条件が良くて433MHz測位ビーコンを使用せずに,車両の横滑り量が計測できた.平成31年度にこのビーコンシステムを導入する経費として使用する予定である.
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Research Products
(1 results)