2018 Fiscal Year Research-status Report
国内の実験用ラットコロニーにおけるラットポリオーマウイルス２の汚染状況調査
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18K14610
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| Research Institution | Osaka Prefecture University |
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Principal Investigator |
田中 美有 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 特任助教 (00756893)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | ラットポリオーマウイルス2 / 感染症 / 病理学 / 免疫不全ラット |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2015年、米国のX連鎖重症複合免疫不全症ラット（X-SCIDラット）コロニーにおいて、新規のラットポリオーマウイルス2（RatPyV2）感染症が報告された。本研究では、日本の実験用ラットコロニーにおける、RatPyV2の汚染状況調査と、様々な免疫不全系統におけるRatPyV2感染症の病変を評価することにより、RatPyV2感染症対策の立案に寄与することを目的している。
平成30年度は、まず、新しい所属研究機関において、本研究を遂行するために必要となる研究環境を整えた。
A. 日本の実験用ラットコロニーにおけるRatPyV2の汚染状況調査：NBRP-Ratで生体維持している複数のラット系統（免疫正常系統）について、解析に必要となる検体の採材を終了した。まずは口腔内スワブを用いたRatPyV2のPCR検査を実施し、現在は、RatPyV2に対する血清検査（米国の検査会社に外注）の外注検査依頼の手続きを進めている。現時点では、PCR検査陽性となる免疫正常系統は検出されていない。NBRP-Rat以外の研究機関などで維持されているラット系統については、まずは、現所属機関で飼育されているラット系統の採材を優先的に進めている。また、その他の研究機関については、検体提供の依頼先などを検討・調整中である。
B. 各種免疫不全系統におけるRatPyV2感染症の病変評価：NBRP-Ratで維持するX-SCID以外の免疫不全系統の検体（事前に採材は完了している）について、病理組織学的解析およびPCR検査に着手した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度より所属研究機関が変更となり、新しい所属研究機関における研究環境の整備、各種申請に時間を要し、研究の開始が遅れたため。（平成30年度末時点では、NBRP-Ratで生体維持しているラット系統についての必要な採材やPCRは終えているが、NBRP-Ratおよび現在の所属研究機関以外の研究機関で維持されているラット系統については、現在、検体収集のための調整中である。）
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| Strategy for Future Research Activity |
A. 日本の実験用ラットコロニーにおけるRatPyV2の汚染状況調査：まずは、NBRP-Rat以外の研究機関で維持されているラット系統の採材を進める。すでに採材を完了したラット系統の検体も合わせて、RatPyV2に対する血清検査および口腔内スワブを用いたPCR検査を実施し、日本の実験用ラットコロニーにおけるRatPyV2の汚染状況を明らかにする。RatPyV2陽性と判定された免疫正常系統については、ウイルス親和性臓器を用いたPCR検査・免疫染色によるウイルス抗原検出などの追加解析を実施する。
B. 各種免疫不全系統におけるRatPyV2感染症の病変評価：ヌードラットや、免疫機能異常の報告がある系統（糖尿病ラットなど）を解析対象として、病理組織学的検査、免疫染色によるウイルス抗原の検出、RatPyV2のPCR検査を実施する。これにより、各免疫不全系統における病変形成部位と重篤度、ウイルス抗原が検出される臓器や時期などを明確にする。
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| Causes of Carryover |
平成30年度から研究機関を移動したため、研究への着手が遅れ、年度内に計画していた、血清検査の外注（米国の検査会社に外注予定）や、NBRP-Rat以外の研究機関からの生体・検体の受け入れを行うことができなかった。そのため、血清検査の外注費および検体輸送費用として見込んでいた分だけ、今年度の執行予算が減少した。 次年度には、平成30年度中に採材した検体も含めた血清検査と、他の研究機関やコマーシャルブリーダーからの生体・検体の輸送費用および購入費用として執行する予定である。
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Research Products
(1 results)
