2020 Fiscal Year Annual Research Report
Substrate specificity of Parkin and the membrane protein communication between organelles.
Project/Area Number |
18K14708
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
小谷野 史香 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基礎医科学研究分野, 主任研究員 (50747681)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / ペルオキシソーム / ユビキチン / 蛋白質分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
【A. Parkinの基質選択性とミトコンドリア局在型E3の寄与】PINK1とParkinは、損傷を受けたミトコンドリアを選択的に排除する機構(マイトファジー)において、重要な役割を果たす。Parkinが基質として認識する蛋白質の性質を解析した結果、Parkinは、E3として基質タンパク質にユビキチンを付加する際に、厳密な基質特異性をもたないことを明らかにした。また、ミトコンドリア局在型E3であるMITOLが、「最初のParkinがミトコンドリアに移行するために必要なユビキチン鎖」を形成するために必要であることを明らかにした。「Parkinの基質選択性」と「Parkinと協調して働くミトコンドリア局在型E3」について、論文として発表した(J Biol Chem. 2019 Jun.28;294(26):10300-10314)。 【B. マイトファジーにおけるミトコンドリア外膜蛋白質の異所局在性】MITOLは、ミトコンドリアに存在する複数回膜貫通型蛋白質である。MITOLが損傷ミトコンドリアからペルオキシソームに移行する現象を見出し、その移行にはParkinによるユビキチン化が必要であるを明らかにした(EMBO Rep. 2019 Oct 10:e47728)。ユビキチン化修飾が、膜蛋白質のオルガネラ間移行を制御するという新たなモデルを提唱した。本事象の生理的意義を解明することが重要であると考え、現在、MITOLの相互作用因子の探索から得た蛋白質の機能解析を進めている。
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