2019 Fiscal Year Research-status Report
メタン酸化酵素遺伝子を有する未培養微生物の網羅的系統分類とrRNAアプローチ
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18K14777
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松浦 哲久 金沢大学, 地球社会基盤学系, 助教 (90771585)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | メタン酸化細菌 / 16S rRNA遺伝子 / 機能遺伝子 / 遺伝子結合PCR |
Outline of Annual Research Achievements |
原核微生物の生理学的機能と分子系統分類は基本的かつ重要な情報であるにも関わらず,分離培養やゲノム解析などを介さないと、その両者を関連付けて把握することはできない。中でもメタン酸化細菌はメタン酸化酵素遺伝子(pmoA遺伝子)を持っている種が多く報告されているにも関わらず、その系統が明らかでない種が多く存在する。申請者はこれまでの研究で、生理学的機能と分子系統分類を簡単かつ網羅的に解析するために、機能遺伝子と系統(16S rRNA遺伝子)を結びつけるアイディアの創成を行ってきた。そこで本研究では、本技術を未培養のメタン酸化細菌に適応し、その系統および生態を明らかにすることを目的とした。今年度は、昨年度同様に行き続き技術開発の実施と環境サンプルの調査を行った。1) DNAを用いてエマルジョン内で遺伝子結合PCRを実施した。エマルジョン有無で、電気泳動のバンドパターンを比較したところ、同じようなバンドパターンを示した。さらに、それら双方の遺伝子を回収し、シークエンス解析したところ、同じ塩基配列で構成されていた。このことから、エマルジョン内でも遺伝子結合PCRに成功したといえる。2) 次に純菌を用いてエマルジョン内で遺伝子結合PCRを実施した。その結果、純菌でもDNAと同様の電気泳動パターンであった。3) 複数の異なる環境からDNAを採取し、16S rRNA遺伝子に基づく系統解析を実施したところ、いくつかの未培養メタン酸化細菌を検出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
エマルジョン内での遺伝子結合PCRに成功できたものの、シングルセルへの適用に至らなかった。また、サンプルの調査に時間を有してしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
シングルセルへの適用、環境サンプルへの適用、16S rRNA遺伝子に基づく解析を実施する。研究目標を達成するために、学生を配置して加速して研究を進める。
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Causes of Carryover |
実験途中で、様々な技術的課題が存在することが判明し、それらの課題を回避するための新たなアイデアの検討や技術開発を実施する必要があった。そのため、当初の計画通りに予算執行が進めることができなかった。 次年度は、加速して当初の研究目標に到達するように研究を進め、予算を執行する。
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Research Products
(2 results)