2020 Fiscal Year Research-status Report
Commonality in trunk kinetics between bipedalism of human and gibbon
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18K14804
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
後藤 遼佑 群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (00755788)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 二足歩行 / 体幹運動 / 体幹直立適応 / 筋電図 / 加速度 / ニホンザル / テナガザル / ヒト |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトとシロテテナガザルが行う二足歩行ついて体幹動態の類似性を検証するのが本研究の目的である。具体的には、二足歩行時に賦活化するヒトとテナガザルの傍脊柱筋の活動動態を解析する。 2020年度に収集したテナガザルのデータ解析を終え、2021年度はヒトのデータを収集した。ヒトデータの収集は2021年度で終了した。それらの結果から、体幹直立に適応したヒトとテナガザルでは傍脊柱筋が頭側分節の筋線維束から活動が開始しすることが分かった。二種の活動パターンは極めて類似していた。また、その活動パターンは、2020年度でデータ収集をすでに終えた非体幹直立霊長類 (ニホンザル) の二足歩行では見られなかった。我々は体幹直立に適応したヒト上科動物で見られる活動パターンは体幹直立動物に固有のパターンであり、その背後には特有の神経回路が存在すると考えている。 ただし、傍脊柱筋が二足歩行時に活動するタイミングは上記三種霊長類で類似した。補足的なデータとして筋活動と同時計測した運動学的データから、どの動物種においても傍脊柱筋の活動タイミングは頭部の前方加速度が骨盤部の前方加速度を上回るタイミングと一致しており、傍脊柱筋は体幹直立適応の有無にかかわらず、二足歩行中の頭部前方加速度制動に機能することも明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していたデータの収集を終えることができたが、データ解析が順調に進んでいない。当初の計画では運動力学データを中心に研究を展開する予定だったが、筋電図解析から予想外に新規性のあるデータが収集できたため、筋電図のデータ収集および解析をこれまで中心に進めてきた。そのため運動力学データの解析の進捗が遅い。2021年度において筋電図の解析は全て終えられたので、2022年度の最終年度で力学解析にエフォートを割くことで遅れを取り戻せると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は最終年度であるから、特に運動力学データの解析を進めながら、研究成果発表を行う。
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Research Products
(2 results)